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【学歴詐称問題】田久保市長が解散した伊東市議会「前職19人」に直撃…12人が不信任に賛成、百条委員会長は「自己保身」と痛烈批判

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記事投稿日:2025.09.18 21:08 最終更新日:2025.09.18 21:08
出典元: SmartFLASH
著者: 『FLASH』編集部
【学歴詐称問題】田久保市長が解散した伊東市議会「前職19人」に直撃…12人が不信任に賛成、百条委員会長は「自己保身」と痛烈批判

静岡県伊東市の田久保真紀市長

 

 市長の学歴詐称の疑いが指摘されたことに端を発し、市政の混乱が続く静岡県伊東市。9月1日、同市の田久保真紀市長に対する不信任決議案が市議会に提出され、全会一致で可決した。議会解散か、辞職・失職するかの判断を迫られた市長は、9月10日に議会を解散。これに伴い、市議会選挙が10月19日投開票で実施されることになった。

 

「地方自治法の規定では、解散後の初めての議会で議員の3分の2以上が出席し、不信任案が過半数の議員の賛成で可決されれば、市長は失職します。伊東市議会の議員定数は20なので、7人の議員が採決に欠席すれば、市長は失職を避けることができます。つまり、“田久保支持”の議員が7人当選するかどうかが、市長の生き残りのボーダーラインというわけです」(地元紙記者)

 

 市議選の告示は10月12日。はたして、“田久保派”はどれだけ立ち上がるのか……。

 

 

 本誌では、9月10日に解散した市議会の前市議19人を対象にアンケート調査をおこなった。質問事項は次の3つ。

 

1.次の市議選に出馬するか
2.当選した場合、田久保市長の不信任決議案に賛成するか
3.田久保市長による市議会解散に正当性はあったと思うか

 

 19人の前市議のうち、回答があったのは13人(青木よしひろ氏、井戸きよし氏、大川勝弘氏、河島きみえ氏、さとう周氏、重岡ひで子氏、しのはら峰子氏、四宮和彦氏、杉本かずや氏、竹本りきや氏、長沢まさし氏、宮崎まさしげ氏、村上しょうへい氏)。そのうち12人が「出馬する」と回答している(杉本氏は「次期市長選に出馬予定のため不出馬」と回答)。また、「出馬する」とした12人全員が「不信任決議案に賛成する」と答えた。

 

 3つめの質問についても、13人全員が「正当性はなかった」と回答した。

 

 市長の学歴詐称の疑いについて調査した市議会の「百条委員会」で委員長をつとめた井戸清司・前市議は、本誌のアンケートに対し

 

《自身の問題を、議会、職員などになすりつけ、議会全会一致の不信任案や数多の刑事告発を受けているにもかかわらず、自己保身に終始し、大義の無い、理由のない解散はありえない。これは、今後の地方自治の根幹を揺るがすような行為であり、市民の税金を無駄に使い、自分だけが多額の報酬を得るだけで、市民にとっては何一つ理解できるものではありません》

 

 との厳しいコメントを寄せた。なお、今回の解散に伴う市議選にかかる費用は6300万円。もちろん、市民の血税だ。

 

 では、“田久保派”の動きはどうなっているのだろうか。

 

「出馬が確実と見られている人が3人います。ひとりは市内でヒーリングサロンを経営する60代女性で、『コンテンポラリー風水師』なる肩書を名乗っています。5月の市長選では田久保氏の選挙活動にも参加、SNSでは田久保氏の擁護を続けています。ふたりめも女性で、東京大学でイスラム教を研究していた方です。ドイツ人と結婚し、その方の姓を名乗っています。こちらは熱心な田久保支持というよりも、メガソーラーに反対する立場から、田久保氏を擁護するとみられています。そして、もうひとりが50代男性。5年前に東京から伊東に移住し、2023年の市議会選に立候補し落選しています。自身のHPでは『百条委員会の闇を暴く』などと市議会の批判を続けています」(前出の地元紙記者)

 

 肝心の伊東市民はどう見ているのか。市政の内情を知る人物はこう言う。

 

「市長の不信任案可決の回避には7人が必要だというが、今の状況では届かないでしょうね。このままなら、失職して再度市長選になる公算が高い。9月上旬に田久保市長の支援者たちが集会を開いたところ、そこでも新しい市長を選んだほうがいいという結論になったようです。良くも悪くも今回の騒動で、これまで興味がなかった市民もようやく伊東市の在り方を考え始めましたし、今後は市議選に手を挙げる新しい人も出てきそうです」

 

 2023年9月におこなわれた伊東市議会議員選挙の投票率は48.88%。今回はそれを上回りそうだが、市民の判断はいかに――。

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