
長崎県警本部(写真・共同通信)
長崎県警察本部の公式Xが9月19日に投稿した“開脚ポーズ”ショットのインプレッションが、445万件を超え、話題になっている。
公式Xは《#南島原警察署 オッス!俺らポーズポリス!至高の開脚を目指して全集中なり長崎県警は、来年も職員を募集予定だ 俺らと一緒に鍛錬をしよう! あと、警察官を名乗る詐欺が多いから要注意だ #ポーズ #至高 #鍛錬 かっこいい》とポスト。警察官の制服を着た3人の男たちが両腕を組み、パイプ椅子に両足先をのせながら、開脚ポーズをとっている写真を公開した。
奥の2人の開脚ぶりは普通なのだが、中央でほぼ180度の開脚ポーズを見せる男性に、注目が集まっているのだ。見た瞬間に、尋常ではない身体能力の持ち主だということがうかがい知れる様に、Xには
《ポーズのキレがガチすぎて笑ったけど、めちゃくちゃかっこいい…!開脚しながらも防犯意識高めなの偉すぎる》
《素直に開脚スゲェと思ってしまった。》
などの声や、なかには
《長崎県はこんなレベルの高い身体能力が求められるのか…》
《まずこれが警察官であることが疑わしい》
などの声も。そして、
《真ん中の人が範馬勇次郎のスタイルすぎる》
という声もあがっている。
スポーツ紙記者が言う。
「範馬(はんま)勇次郎は、板垣恵介氏の人気漫画『グラップラー刃牙』シリーズに登場するキャラクターで、『地上最強の生物』の異名を持ち、主人公・範馬刃牙の父です。180度を超えるような股割りをするシーンが有名で、その際のポーズが今回の長崎県警の開脚ポーズとよく似ていると話題になっています」
本誌は、長崎県警に、このXについて、投稿した意図や開脚ポーズの理由、身体能力が高そうな警察官の正体などについて、取材を申し込んだ。
すると、中央でみごとな開脚ポーズを披露しているご本人、南島原警察署地域課の青柳匡彦(あおやぎまさひこ)巡査部長が、文書で回答を寄せてくれた。ほかの2人も同署の警察官で、同署で撮影されたものだという。
ーーこのポーズはどういう意図をもって投稿されたのでしょうか。
警視庁、各道府県警察は、それぞれSNSで警察採用募集活動をおこなっています。私も、SNSで(ガツンと)インパクトのあるもので、長崎県警の警察官採用募集につなげたいと思いました。そこで思いついたのが、力強い「範馬勇次郎」の開脚ポーズです。
ーー2025年度の職員募集は終わっていると思いますので、2026年度の募集と、警察官を名乗る詐欺に注意するよう呼びかけるためでしょうか。
そのとおりです。
ーーなぜ、開脚ポーズなのでしょうか。
私は漫画『グラップラー刃牙』のファンで、子供のころから読んでいました。刃牙シリーズにはさまざまなポーズがありますが、そのなかでも「範馬勇次郎」の開脚ポーズが好きで、水難事故防止広報や自転車ヘルメット着用広報など、長崎県警公式SNSを活用してさまざまな警察広報活動をおこなうなかで、インパクトもある開脚ポーズを披露しました。
ーー新体操や体操競技などの経験者なのでしょうか。なぜここまで開脚できるのでしょうか。
私は、体操経験はありません。範馬勇次郎の開脚ポーズをしたくて、YouTubeを参考に今年の5月ごろから毎日コツコツと柔軟をしていました。中学はハンドボール部、高校は帰宅部です。
ーー「俺らと一緒に鍛錬をしよう!」とありますが、警察の鍛錬、訓練として逮捕術や柔道、剣道などの鍛錬はあると思いますが、開脚の鍛錬もあるのでしょうか。
ありません。長崎県警の一員となってくださった方は、機会があれば私たちと一緒にさまざまなポーズをするために鍛錬をしようという意図で、俺らと一緒に鍛錬をしよう! と投稿しております。
ーー警察官や警察事務職は、募集をかけなくても人気があると思っていたのですが、積極的に募集しないと受験する人材が集まらないということでしょうか。
少子化の影響もあってか、ひと昔前と違い、長崎県警の受験者数も減少傾向にあります。このような状況で、より多くの方に長崎県警を受験していただくために、私たちポーズポリスはSNSで「攻めの採用募集活動」をおこなっているのです。
ーー反響を教えてください。
私はプライベートでSNS投稿をおこなっておらず、昨年初めて、長崎県警のSNS公式アカウントから出してもらいました。そのような私が「範馬勇次郎」の開脚ポーズでみなさまから大きな反響をいただいたことに、驚くとともにとてもうれしく思っています。「X」や「Instagram」などでみなさまからの温かいコメントはすべて拝見しており、私のモチベーションにもつながっているところです。みなさま、これからもさまざまなポーズに期待していてください。もっとがんばります。
最後になりますが、これからも「長崎県警を取り上げろ!!!」。
※「俺を取り上げろ!!!」は範馬勇次郎の有名なセリフです。このセリフは締めにちょうどよく、受けもいいと思いますので、あえてこの言葉を選んでいます。
以上が“開脚ポリス”青柳巡査部長からの回答になるが、「攻めの採用募集活動」で、2026年度の長崎県警の受験者数は急増しそうだ。