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公明離脱で落選危機!自民党 “がけっぷち”49議員リスト…大臣経験者、自民党現執行部ら“大物たち”の名前も

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記事投稿日:2025.10.20 19:00 最終更新日:2025.10.20 19:01
出典元: 週刊FLASH 2025年11月4日号
著者: 『FLASH』編集部
公明離脱で落選危機!自民党 “がけっぷち”49議員リスト…大臣経験者、自民党現執行部ら“大物たち”の名前も

左から、会談に臨む日本維新の会の藤田文武共同代表、吉村洋文大阪府知事、自民党の高市早苗総裁(写真・長谷川 新)

 

 26年間続いてきた自民党公明党による “自公体制” が崩壊した。自民党・高市早苗総裁は、日本維新の会と手を組むことに――。

 

 麻生太郎氏が大の「公明嫌い」との評判もあり、高市氏の周辺からは「連立解消で清々した」との声も聞こえてくるが……。この “離婚劇” に自民党内では戦々恐々としている議員が多数いるという。

 

「公明党が離れたことは、次の衆院選で自民党にとってかなりの痛手になると思います」

 

 こう解説するのは、ジャーナリストの鈴木哲夫氏だ。

 

「さまざまな試算が出ていますが、公明党の応援がなくなったことで、相当数の自民候補者が次の選挙では落選危機に陥ると思われます。これまで小選挙区で公明党が候補者を立てたのはわずか。ほとんどが自民党で、公明党はそれらすべての自民党候補を支援してきました。また、高市氏は公明党の代わりに維新と手を組みましたが、関西などでは、維新は公明党の天敵だけに、公明党内部では怒りの声も上がっています。場合によっては自民党と戦う野党候補の支援をすることもあり得ます」(鈴木氏、以下「 」内同)

 

 そこで本誌は、独自に「公明党離脱で落選危機」にある自民党現職議員を調査した。

 

 2024年の衆院選小選挙区で公明党の推薦を受けて当選した自民党議員について、次点との票差を計算。さらに、各小選挙区で公明党に入った比例票数を算出し、それを “公明党支持者の票” とみなした。この「公明党支持者の票」が昨年の衆院選で自民党候補には入らなかった場合、次点の候補者に逆転された現職議員の数はじつに49人にのぼった。このリストの中には、大臣経験者や、党の現執行部の “大物” の名前もある。

 

「選挙区で差はありますが、公明党支持者の票は1〜3万票程度と見ていいと思います。それで試算すると、選挙対策委員長を務めている古屋圭司氏が落選の危機も出てきます。古屋氏の場合は、選対委員長という立場上、離縁した公明党に対してより強い対決姿勢を出して党全体の選挙を引っ張っていかなければならず、公明票は完全に離れることになります。そうなると、前回の獲得票数から厳しい戦いになると見られます。さらに、前回は故・安倍晋三元首相の後継者として当選した岸信千代世氏など地盤が固まっていない新人議員も、落選ラインにあるといえます」

 

 このリストには名前がないが、公明党離脱の原因となった “裏金議員” も、がけっぷちにいるという。その筆頭は、高市氏の下で幹事長代行となり復権しつつある萩生田光一氏だ。

 

「彼の選挙区には、創価学会の拠点があります。今回の連立離脱の理由で、創価学会員が最も挙げていたのが裏金問題の総括や処分が甘いこと。復権を目指す萩生田氏ですが、公明票減はかなりの痛手でしょう」

 

 痛手を被るのは “高市派” だけではないようだ。政治アナリストの伊藤惇夫氏は、 “裏金議員” のなかでも明暗が分かれると分析する。

 

「総裁選をめぐって、小泉進次郎氏の選対の一員だった牧島かれん氏も、前回の得票数を鑑みるに苦戦を強いられそうです。牧島氏をめぐっては、小泉陣営の “ステマ騒動” の中核を担っていたともいわれますから、公明票だけでなく一般有権者の票も離れるでしょう。とはいえ、公明票の推移には選挙区ごとの事情があります。 “裏金議員” の一人、平沢勝栄氏などは、ほとんど学会の支援なしに当選を続けてきましたから、あまり影響はなさそうです。一方で、元経産相の西村康稔氏などは、裏金問題によって前回の衆院選でもすでに学会票が離れているはず。次回は、甚大な被害が出る可能性があります。大物だからといって安心はできません」

 

 清々したはずの損失は、軽くないようだ。

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