
高市早苗新首相への発言が問題視されている田原総一朗氏
10月21日午後におこなわれた衆院本会議の首相指名選挙で、第104代総理大臣に選出された自民党の高市早苗総裁。日本の憲政史上、初の女性首相誕生となったが、そんな高市首相に対して、ジャーナリストの田原総一朗氏が吐いた言葉が激しい批判にさらされている。
「問題視されているのは、19日に放送された、田原氏が出演する討論番組『激論!クロスファイア』(BS朝日)での発言です。番組では、ゲストに自民党の片山さつき氏、立憲民主党の辻元清美氏、社民党の福島瑞穂氏の3名を迎え、『高市首相誕生』を見越した議論がおこなわれました。
自民党きっての保守派といわれる高市氏に対して、辻元氏は極右と称されながらイタリア初の女性首相となったジョルジャ・メローニ首相を例に出しながら、メローニ首相も『バランスを取らなくちゃ、ということで変わっていった』として、高市氏へもバランスを取ることを求めました。
さらに、福島氏が、選択的夫婦別姓に反対の立場を取る高市氏に対して『やっぱり(選択的夫婦別姓に)賛成してほしい』と語ると、田原氏は、「(高市氏に)反対すればいいじゃん」とひとこと。続けて、『あんな奴は死んでしまえと言えばいい』と発言すると、かすかに笑みを浮かべたのです。
この発言には、福島氏も『それは絶対に……』と戸惑いを見せ、辻元氏は『田原さん、そんな発言して高市さんと揉めてたでしょ、前も』と田原氏を諌める展開に。
田原氏は、2002年に『サンデープロジェクト』(テレビ朝日系)で共演した高市氏に対し、『下品で無知な人に、バッジつけて靖国のことを語ってもらいたくない』と発言し、翌週、謝罪した過去があります。
また、2016年には、高市氏の『電波停止』発言をめぐって対立するなど、高市氏とは何かと因縁深い関係です。それだけに、田原氏は『僕は高市氏と激しくやり合った』と話を続けようとしたものの、番組はCMに突入し、この話題は終わりとなりました」(政治担当記者)
田原氏の発言に、Xでは、
《言って良いことと悪いことの区別付かんならさっさと引退しろ》
《安倍総理暗殺の悲劇から何も学んでいない》
といった批判が集中した。
登山家の野口健氏もこの件に言及。田原氏の発言を取り上げた記事を貼りつけ、
《つまり意見が合わない人に向かって「死んでしまえ」と。更に踏み込めば人様に「死ね!」と表現しているに等しい。テロを容認しているかの発言に唖然。》
と投稿し、21日時点で、126万回超えのインプレッションを記録している。
「野口氏はその9分後にも、《仮に氏が司会者としてその発言をしたのならば局そのものの責任も問われるのではないか》《公共の電波で「死を促す」発言をするのが果たして「あり」なのかどうか》と、放送局の姿勢についても疑問を投げかけました。
現在も、BS朝日に移行した『朝まで生テレビ!』で司会を務める田原氏ですが、さすがに今回の発言には、支持する声がほとんど聞かれません」(前出・政治担当記者)
どんなに因縁のある “宿敵” でも、その存在を否定するような発言は許されない。