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小泉防衛相、「靖国問題」追及されても「適切に判断」連発で切り抜け成功…内容ゼロの “禅問答” 状態になぜか評価アップの怪

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記事投稿日:2025.10.24 15:45 最終更新日:2025.10.24 15:45
出典元: SmartFLASH
著者: 『FLASH』編集部
小泉防衛相、「靖国問題」追及されても「適切に判断」連発で切り抜け成功…内容ゼロの “禅問答” 状態になぜか評価アップの怪

高市内閣で防衛大臣に就任した小泉進次郎氏(写真・JMPA)

 

 10月22日、小泉進次郎防衛相の就任会見で起こった、ある記者とのやり取りが話題になっている。

 

 共同通信の所属だという記者は、「靖国問題についてお伺いしたいのですが」と切り出し、こう続けた。

 

「これまで大臣在任中も8月15日に靖国神社に参拝してこられましたが、防衛大臣在任中に靖国神社に参拝するつもりはありますか」

 

 すると小泉氏は、

 

「初当選以来、毎年8月15日に靖国神社に参拝してきたことは事実であります。そして、農林水産大臣としてもまた環境大臣としても参拝をしたということも事実でもあります。

 

 一方で、農林水産大臣としても、記者会見でも靖国神社の参拝についてどうするのかということに対しては、これは適切に判断したいというふうにお答えさせていただいておる通りであります」

 

 と答えた。この記者は続けて

 

「中国側(の受け取り方)は他の大臣と総理、官房長官、外務大臣、防衛大臣の参拝では意味合いが違うと聞いていますが、それについて含めて考えるということでしょうか」

 

 と投げかけた。小泉氏は

 

「適切に判断しますが、やはりその国のために命を賭した方々に対して崇高な思いで尊敬の念をもって、尊崇の念をもって、感謝の思いを持ち、そして不戦の誓いをするということ自体は、私はどの国にとっても当然のことではないかと考えてります。ただ、何度も申し上げますけれども、適切に判断したいと思います」

 

 と続けた。さらにこの記者からA級戦犯が合祀されていることについて問われた小泉氏は、こう答えた。

 

「靖国神社のあり方というのは、さまざまな議論の積み重ねがあります。そういうことも踏まえて、最終的に参拝するかしないか、これは政治家のなかでも個々人の判断によるものだと思います。

 

 わたしはやはり、日本のために命を賭して戦ってきた方々、そういった方々に対する尊崇の念を片時も忘れたことはありません。そういったなかで、最終的に参拝するかどうかというのは、適切に判断させていただきます」

 

 政治担当記者が言う。

 

「このやりとりはさらに続いて、記者が『A級戦犯が合祀されていることに問題ないから、参拝を続けてこられたというふうに解釈してよろしいでしょうか』と畳みかけましたが、小泉氏は『参拝をする理由は私が申しあげたとおり。平和の誓い、不戦の誓いそして何度も申しあげますけれども、その国のために命を賭した方々に対する思いを忘れないこと。そういったなかで政治家として適切に判断してまいります』とまたしても『適切に判断する』と繰り返しました。

 

 さらにこのあとも防衛大臣としての参拝について『適切に判断させていただきます』と答えました。この記者は6回に分けて靖国神社への参拝について質問しましたが、小泉氏も約3分半のやりとりのなかで、『適切に判断する』と6回続け、最後にはこの記者も引き下がざるを得なかったような感じでした」

 

 内容的にはほぼゼロ回答の、まるで “禅問答” のようなこうしたやり取りに、Xでは、批判も多いが、

 

《進次郎構文の無敵さを見せつける会見だったよなー》

 

《素晴らしい返しでした。見直しました。》

 

《これはお見事でしたね 記者も手応え無さすぎてループするしかなくなってた》

 

 と、小泉氏の回答に一定の評価も集まっている。前出の政治担当記者が言う。

 

「小泉氏の独特な言い回しはネット上で “進次郎構文” または “小泉構文” と言われています。2019年9月、小泉氏が環境大臣のとき、国連気候行動サミットで『今のままではいけないと思います。だからこそ、今のままではいけないと思っています』と発言し、同じ意味の言葉を反復するような言葉を発したことが発端とされています。

 

“進次郎構文” は今まではどちらかというと揶揄の意味合いで使われてきたのですが、今回はどうも違うようです。“進次郎構文” 的に同じ回答を何度も繰り返して記者の追及をかわした小泉氏の受け答えに対して、保守系の人たちなどから一定の評価を受ける形になったのではないでしょうか」

 

 とはいえ、小泉氏は防衛大臣に就任したばかり。本当の評価はこれからの言動次第だ。

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