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維新の会“除名議員”が明かす「私が離党した理由」連立入りで狙う「副首都構想」の“トンデモ内容”

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記事投稿日:2025.10.25 16:36 最終更新日:2025.10.25 22:59
出典元: SmartFLASH
著者: 『FLASH』編集部
維新の会“除名議員”が明かす「私が離党した理由」連立入りで狙う「副首都構想」の“トンデモ内容”

斉木武志衆院議員

 

 10月21日の臨時国会で、自民党高市早苗総裁が第104代首相に選出され、高市内閣がついに始動した。だが、自民党との連立政権を樹立した日本維新の会に「待った」の声がかかった──。

 

 10月24日、所信表明演説で高市首相は「首都および副首都の責務と機能に関する検討を急ぎます」という趣旨の発言をおこなった。この「副首都構想」とは、日本維新の会が連立政権樹立にあたって「絶対条件」に掲げた政策だ。だが、この副首都構想こそが維新の首を絞めることになると批判する人物がいた。9月まで、日本維新の会に所属していた斉木武志衆院議員(比例北陸信越)だ。

 

 斉木氏は、同じく維新に所属していた守島正氏(大阪2区)、阿部弘樹氏(比例九州)とともに9月に離党届を提出したものの、維新は「党の名誉を傷つけ、規律を乱す行為があった」として3人を除名処分としていた。

 

 なぜあえて維新を離れたのか。斉木氏に現在の維新が抱える問題点を聞いた。

 

7月の参院選で敗れたあと、維新内に連立与党入りを模索する動きが出始めたんです。もともと、改革政党としてとしてやってきたのに、その姿勢が失われるのではないかと思いました。私は安易に連立入りすべきではないと思ったのです」(以下「」内は斉木氏)

 

 なかでも、維新が連立の条件として掲げた「副首都構想」に対して、斉木氏は「大阪だけに利益誘導して、党の存続を図ろうとする、露骨な政策だ」と批判する。

 

「維新は、先の衆院選と参院選で実質“2連敗”しました。全国政党化を目指したのですが、失敗に終わったのです。そこで原点回帰して、大阪だけは死守しようと政策転換した。維新はこれまで『大阪都構想』を打ち出して住民投票をおこないましたが、2回とも否決されました。それなら、今回は連立政権に入ることで、大阪都構想の延長である『副首都構想』を実現させようとしたのです。

 

 しかし、副首都構想の蓋を開くと、大阪だけ税の優遇措置を目論むなど、とんでもない中身なのです。大阪のことしか考えていない“大阪至上主義”の構想です。結局、維新は全国政党じゃない、大阪の地域政党に過ぎないのだということがあらためてわかりました。こんな構想を、連立を組む自民が丸呑みするはずがないでしょう」

 

 斉木氏が離党した理由は、まさにこうした維新の限界を見て取ったためだったという。

 

 もっとも、斉木氏ら維新を離党した3人が結成した「改革の会」は、過半数に届くか届かないかのギリギリの状態の国会で、キャスティングボートを握る結果となった。

 

「首班指名では高市氏に投票しました。自民党の麻生太郎副総裁が直々に我々のところに来て、過半数を確保するためには『改革の会』の3人の力が必要と言われたのです。野党連合からもお誘いが来ましたが、内側での非難合戦がひどく、政権を担える状態にないと思われたので、今回は『高市早苗』と書きました。でもこれからは是々非々です」

 

 混迷する政局だが、連立に党の命運を託したのはむしろ維新のほうだったのだろうか。

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