橋下徹氏
「今年度のクマによる死者数は10名と、すでに過去最多で非常に深刻な状況となっています」
10月28日、木原稔官房長官が午前の記者会見で、相次ぐクマ被害に冒頭のように発言した。危機感を募らせるなか、2025年度のクマによる人的被害が死者2人、負傷者52人(10月26日現在)になる秋田県の鈴木健太知事が27日、防衛省に自衛隊派遣を要請すると表明。「現場の疲弊はピーク。防衛省、自衛隊の力を借りなければ国民の命が守れない」と、28日には防衛省を訪れ、小泉進次郎防衛相に自衛隊の派遣を要請した。
「小泉防衛相は『秋田県と協力して早急に対応策を練り、安全と安心を取り戻すべく対処してまいりたい』と派遣に前向きですが、隊員による銃を使った駆除などは法律上、おこなえないため、わなの運搬など、後方支援になると思われます」(社会部記者)
住宅地にまで姿を見せるクマに、住民は恐怖で夜も眠れないと言う。自衛隊に出動要請をするのも止むを得ないほどの状況ということなのだろう。
この出動要請について、元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏は、27日に生出演した『旬感LIVE とれたてっ!』(カンテレ)で、「(秋田県が)たいへんなのはわかりますが」としたうえで、「こういうことまで、何でも自衛隊にお願いするっていうのは反対。災害派遣、何といっても国防というところがいちばんで、『何かあったら自衛隊』って、自衛隊もたいへんですから」と私見を語り、物議を醸している。
「橋下氏は『後方支援だったら、きれいごとかもわからないけど、地域の行政体でやらないと』とも語りました。
28日には自身のXで《秋田が大変なことは理解しています。ただクマ対応ができない自治体で有事対応ができるかと不安。秋田だけで対応するのではなく、やはり広域連携、道州制に。》と持論の『道州制』を絡めながら問題提起をしています」(芸能記者)
橋下氏の一連の発言に、Xには
《橋下さんそれはちょっと違うよ。超絶緊急事態なんだよ》
《熊被害で亡くなってる人がいっぱい出てるんだし、自治体も限界来て大変なんだよ》
《クマによって家族を殺された遺族に会いに行けよ そしたら変わるから》
など、批判の声がある一方で
《将来的には橋本氏の言うようになればいいのだが、今それまで待っていられない差し迫った状態》
《熊対策に自衛隊ってのは確かに筋が違うと思うけど、熊出没急増で自治体が手を焼いているのも事実》
など、橋下氏の意見に一定の理解を示す声もあった。
クマが冬眠に入るまで、あと1カ月ほどはかかるという。危険な状態が続くなか、早急に有効な対策を打つことが求められている。
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