
作家の清水潔氏(写真・本人Facebookより)
人生において、誰もが避けては通れない「葬儀」。しかし、初めて喪主を務める場合、何をどうすればいいのか、費用はいくらくらいかかるのか、葬儀屋が何をしてくれるのかなど、「わからないことだらけ」という人も多いだろう。
そんな人の弱みにつけこんで、最初は“格安”を謳っておきながら、のちに法外な料金を請求する悪質な葬儀会社が存在することに、ノンフィクション作家の清水潔氏が言及し、大きな反響を呼んでいる。
「『殺人犯はそこにいる—隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件—』などで知られる清水氏は、11月12日に自身のXを更新。『格安葬儀プラン12万円のはずが…請求は136万円、トラブル急増中』というタイトルの新聞記事のURLを貼り付け、《ぼったくりバーよりひどい、葬儀屋。》と切り出すと、《格安葬儀プラン12万円のはずが…請求は136万円。「お金がない」と伝えると、消費者金融に連れていかれたが審査を通らなかった。すると業者の事務所に連れていかれ、親戚や知人から100万円を借りられるまで電話をかけるよう命じられた》と、記事の概要をポストしました。清水氏のポストは13日現時点で、1400万回近いインプレッションを記録するほどの注目度となっています」(社会部記者)
清水氏のポストに、コメント欄には、
《一番安いのにしたら「かわいそう」「報われない」「天国に行けない」みたいなことを言われた。「うるせぇ」って言ったら黙った。お金の良し悪しで、故人への想いを測ろうとしてるところが一番ムカつく》
《経験あります。マンション内の集会所利用し葬儀依頼時に予算30万でお願いしたら、お粗末の極みで葬儀中に清算要求され請求額が100万円。話が違うと抗議したら「それなら葬儀中断し、業者は引き上げる、それでもいいのか」と喧嘩腰 やむなく泣く泣く払いました》
など、共感の声とともに、実際に同じような被害に遭った人の体験談も多く寄せられている。
「清水氏のポストには870件を超えるコメントが寄せられ、大きな反響を呼んでいます。清水氏自身も、最初のポストの2時間後、
《私の父親の葬儀の際も家族葬でと依頼したのに次々と拡大し3桁台の請求が。しかもなぜか「現金で頂きたい」と自宅まで来た黒服の女性は、我が家の近くにタクシーを待たせ咥えタバコで札を数えていたとの目撃談もあってイメージ最悪。病院紹介の葬祭業者はリスク高いみたいです》(原文ママ)と、自身の体験談を明かしました。
コロナ禍の影響もあってか、11月9日の京都新聞では《ここ数年は、『費用をかけたくない』『誰にも迷惑をかけたくない』という思いから、通夜や告別式など儀式をせず、自宅や安置所から遺体を直接火葬場に運び、火葬する『直葬』や、通夜をしない一日葬のニーズが増えている》ことを紹介しています。かつては、身寄りのない人や生活保護の人が、行政からの依頼で直葬されるケースが多かったようですが、昨今は身内がいる人でも、自ら直葬を希望する人が増えているそうです」(同前)
全国平均でみれば、まだ葬儀全体に占める割合は10%程度というものの、今後ますます増えていくことが予想される直葬。人の死につけこむ悪徳な業者が存在し続ける限り、“そもそも葬儀をしない”という選択をする人の割合も増えていくのかもしれない。
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