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中国「宇宙ステーションの落下」をバネに宇宙大国を目指す社会・政治 2018.04.10

国家航天局のサイトより

国家航天局のサイトより

 

 制御不能に陥り、「いつ、どこに落下するのか」と各国が心配した中国初の宇宙ステーション「天宮1号」が、4月2日、南太平洋ハイチの北西100キロの海底に落下した。幸い、人的被害はなかったようだ。

 

 この宇宙ステーションは2011年9月に打ち上げられ、一時は3人の宇宙飛行士が滞在し、さまざまな実験や後続の宇宙船とドッキングを繰り返しており、中国の宇宙開発の先駆的な役割を担ってきた。

 

 しかし、2016年に通信系統に故障が発生し、地上からのコントロールが効かなくなってしまう。

 

 2020年代には恒久的な宇宙ステーションを独自に打ち上げる計画を進めている中国にとって、万が一、「天宮1号」が地上の人口密集地に落下し、大きな被害をもたらすようなことになれば、宇宙開発計画そのものに支障が出たはずである。

 

「宇宙大国を目指す」と大見えを切っていた習近平国家主席もホッとしたに違いない。

 

 当初、アメリカのNASAやパリに本部のある欧州宇宙機関の事前の予想では「北緯43度から南緯43度の間に落下する」と言われており、あまりに範囲が広いため、アメリカでも欧州各国でも「備えようがない」との反応が一般的であった。

 

 ところが、蓋を開けてみると、南太平洋の安全地帯「ポイント・ネモ」に無事落下。そのため、中国政府も「予定通りだった。故障とはいえない」と逆に胸を張る変わりよう。

 

 とはいえ、過去70年間に世界各国が打ち上げ、役目を終えたまま地球の軌道上を彷徨っている衛星の破片(宇宙デブリ)は総計50万個とされる。数えよう次第では500万個という説もある。新たな衛星が古い衛星に衝突するたび、破片は拡散する。

 

 これまでは海中や砂漠、山中など人が住んでいない場所に落下することが多く、大きな問題にはなってこなかった。実際、宇宙デブリにあたって、アメリカ本土でけがをしたアメリカ人が2人いるが、亡くなった人は1人もいない。

 

 とはいえ、いつまでもそうした状態が続くという保証はないだろう。

 

 今回の中国の宇宙ステーションは重さが8.5トンであった。これまで落下した最大のものは、2001年のロシアの宇宙船で120トン。しかし、2024年には重さ420トンの国際宇宙ステーションが落下する予定である。

 

 もちろん、南太平洋の「宇宙デブリの墓場」に誘導されるはずではあるが、いつ故障で制御不能に陥るとも限らない。今後は、アメリカのイーロン・マスク氏が開発したような再利用できる衛星に転換すると同時に、浮遊する宇宙デブリを回収するビジネスが求められるだろう。

 

 ビジネスマインドの旺盛なトランプ大統領は、去る3月、在郷軍人会の大会で「宇宙軍の創設」を打ち上げ、宇宙ビジネスへの参入を宣言している。米中の経済摩擦は宇宙にまで広がりそうな雲行きだ。(国際政治経済学者 浜田和幸)

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