
2025年、総理就任後の高市早苗首相は口角が上がった自然な笑顔に(写真・長谷川 新)
立憲民主党・岡田克也元外相による台湾有事についての質問に対し、「存立危機事態になり得る」と発言した高市早苗首相(64)。中国の猛反発で、旅行のキャンセルなどが相次いでいる。
野党は批判を強めているが、「産経新聞」と「FNN」の調査によると、11月22・23日時点の高市内閣の支持率は75.2%。これは、発足直後の調査からわずか0.2ポイントしか減っておらず、依然高い支持率を維持していることを示す。自民党議員秘書は、党内の様子をこう明かす。
「台湾有事発言を含め、表立って高市さんを批判する議員は、ほとんど見かけません。『高市批判』に踏み込めば、次の選挙で自分が不利になると考えている議員が少なくないからです。台湾有事をめぐる発言についても、撤回や謝罪は不要だという空気が、自民党内では支配的になっています」
政治部デスクも続ける。
「今回、高市氏に票を投じなかった岸田文雄元首相は、総裁選前には『高市さんだけはダメだ』と懸念を示していたものの、今は『心配したほどではない。さまざまなことに丁寧に対応している』と評価を改めています。
とりわけ岸田氏は、高市氏が下手に対立をあおらず、国会答弁では野党にも配慮する姿勢を見せていることに、好感を持っているようです」
そんな党内で高まっているのが「高い支持率を背景に『早く高市首相に解散を決断してほしい』という待望論です」(前出・政治部デスク)。期待の声が広がるなか、ほかならぬ高市首相自身の「声」にも、ある変化が起きているという。
「2024年の総裁選当時と比べて、想像以上に声質が変わっていますね」と話すのは、2021年、横浜市長選に初出馬した山中竹春氏をトレーニングして当選に導き、現役国会議員のスピーチ顧問なども務めるビジネスボイストレーナーの毛利大介氏だ。
「高市さんは以前も声量があり、表情も豊かでした。ただ、声が高めで喉が力み、発声の通り道が詰まり気味でした。いわゆる『喉声』と呼ばれるもので、高市さんの場合は威勢のいい “居酒屋の女将” のように聞こえていました。
なぜ喉が力んだり声が高くなったりするかというと、気合が入りすぎて、肩まわりが緊張してしまうからなんです」(毛利氏、以下同)
■「はいーっ!」高市首相のドス声が話題に
技術的に説明すると「呼吸が浅い」状態だったが、総理就任後は変わったという。
「喉の力が抜けて息が流れ、比較的柔らかい声になっています。さらに、以前は自身の声のレンジの高い部分で発声されていましたが、今は意図的に低くしていると思います。顎や喉などの力みが減り、そのぶんおなかに力が入っているように聞こえます。文字どおり “腹が据わった” 声といえそうです」
その度胸は、トランプ米大統領の前でも変わらなかった。
「ソワソワした感じにならず、息がしっかり流れていて低音を保っていました。国会答弁で、ドスを利かせすぎた『はいーっ!』という声がSNSで話題になっていましたが、その後の答弁は穏やかに落ち着いて話せていると思います」
一方、発言内容にも「高市首相とほかの議員との違いが見て取れる」そうだ。
「国会議員のダメな共通点は、主語が自分ではなく、そして言い切らないことです。高市さんは、主語が『私』になっている場面が多いんですよね。これは『アイメッセージ』といって、考えや気持ちを “自分の責任” として伝える手法です。
こうした覚悟のあり方は、話し方や声に強く表われます。覚悟のない話し方をする議員が多いなか、高市さんは発声と中身がしっかり噛み合っていると感じます」
余裕が生まれたせいか、表情も変化している。
「口角が上がるようになりましたね。以前の笑顔は張りついた感じで、 “やりすぎ感” がありました。でも今は自然で、会見場などにも笑顔で入られますよね。その点はホスピタリティが感じられます。以前は『挑戦者』だったのが、今は覚悟が決まり、見た目、声ともに安心感を与えていると思います」
と、絶賛の毛利氏。実際、2024年に高市首相の声をガチ採点してもらったときと比べて、今回は8点もアップしている。
「ただし、滑舌は平均点。口をちゃんと動かすだけでも変わりますよ。まだ威勢のいい “女将” 感が強いので、そこに気品が加われば、最強です」
さらなるイケボ(イケてるボイス)になれば、名宰相一直線!?
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