
強盗事件の指示役として逮捕された村上迦楼羅容疑者(写真・共同通信)
2024年8月から11月にかけて連続で発生した闇バイトによる18件の強盗事件。事件は東京、埼玉、千葉、神奈川の1都3県の住宅や店舗で発生し、被害者は22人、被害総額は2300万円とみられている。また、強盗傷害事件も発生しており、深刻な事態となっていた。
12月5日、千葉県市川市の強盗事件を指示したとして、警視庁などの合同捜査本部は20代の男4人を強盗傷害と住居侵入の疑いで逮捕した。指示役として逮捕されたのは、村上迦楼羅(かるら、27)、福地紘人(ひろと、26)、斉藤拓哉(26)、渡辺翔太(26)の4容疑者。4人のうち、村上容疑者は、不動産会社の代表を務め、都内のタワーマンション住まいだった。他の3人の職業は不詳。
「今回逮捕された4人は匿名・流動型犯罪グループ、トクリュウとみられています。最初の事件から今回の逮捕まで1年以上の月日が流れており、12月5日には警視庁の親家(しんか)和仁刑事部長が、3県警の捜査幹部とともに記者会見をおこなったことからも、4人の逮捕がいかに重要なことだったかわかります。部長クラスの会見はまさに異例の事態ですから」(警察関係者)
指示役が逮捕され事態は収束の方向をみせるが、「容疑者らのバックには暴力団の影がある」と語るのは、都内在住の暴力団関係者だ。
「18の強盗事件を含む一連の事件において、受け子などの実行役で逮捕されたのは51人に及んでいる。さらに、警察は750台もの携帯電話の通信アプリを解析したと発表している。これだけでもかなり大がかりで、金がかかっていることがわかる。
そもそも、750台の携帯電話を用意するだけで、初期投資として大金を用意しなければならない。指示役4人だけでは難しい。それらを準備するには、バックに暴力団がいないと無理だろう。
これまでも、特殊詐欺の電話をかける拠点をフィリピンやカンボジアに作ったり、かけ子の渡航費、現地での滞在費、パソコンや携帯電話代などかなりの初期投資などをしてきた」
では、どこの組織が介在しているのか。
「都内の指定暴力団の2次団体の名前があがっている。ただ、指示役が逮捕されても、そのことを警察には話さないだろうから、警察がどこまで追いつめられるかといえば難しいのではないか」(前出・暴力団関係者)
捜査の進展が待たれる。
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