
2025年12月13日、「事始め」に姿を見せた六代目山口組の司忍組長(写真・保坂駱駝)
2025年12月13日、国内で最大規模の勢力をもつ六代目山口組が、静岡県内にある二次団体・清水一家の組事務所で「事始め」を執りおこなった。ヤクザ界に詳しいジャーナリストはこう話す。
「この日は朝6時過ぎから組員らが集まり準備を進めていた。続々と執行部が到着し、六代目山口組ナンバー2の竹内照明若頭、さらに、髙山清司相談役らも到着。準備が整った午前9時頃、司忍組長が到着すると、執行部全員で出迎えていた」
事始めとは、毎年12月13日に新年の準備をするという大事な日。全国から直参組織が集まり、新年を迎える祝いの会が催される。
こうした六代目山口組の動きを監視するため、全国の都道府県警から捜査員も集結していた。
「警視庁、そして、1道8県の組織犯罪対策課の捜査員が集まった。総勢60人余り。それぞれが腕章をつけ、門の外から組員らの動向を注視していた」(同)
新たに直参に昇格した組織との盃儀式がおこなわれたあと、祝宴が催された。じつは、その祝宴は例年にない盛り上がりを見せていたという。
「毎年、祝宴の席ではカラオケが披露される。例年だと4、5曲を直参の組長が披露するのですが、2025年は14曲も歌が披露された。外に漏れ聞こえたのは、河島英五の『時代おくれ』、アン・ルイスの『あゝ無情』、小林旭の『熱き心に』、テレサ・テンの『時の流れに身をまかせ』など。終盤には石原裕次郎の『夜霧よ今夜も有難う』が披露され、アンコールで、もんた&ブラザーズの『ダンシング・オールナイト』まで飛び出した。ほかには、演歌が歌われていましたね。女性の歌声も聞かれ、『ありがとうございました』と威勢のいい司会者の声が響いていました。
2025年は山口組が分裂して丸10年を迎えた。分裂抗争中の一部期間は、“納会” という名目で集まっていましたが、2025年4月に六代目山口組は兵庫県警に対し、抗争終結宣言を出した。一方的とはいえ、分裂状態を終わらせたため、2025年は事始めに名称を戻したのでしょう」(同)
それだけではなく、2026年にも山口組は代替わりをおこなうのではないかとみられている。都内在住の暴力団関係者はこう話す。
「2025年は、竹内氏が若頭に昇格し、六代目山口組の中核組織である弘道会の会長には、野内正博氏が就任した。これで代替わりの新体制はできつつある」
2026年は、いっそう六代目山口組の動向が注目されそうだ。
![Smart FLASH[光文社週刊誌]](https://smart-flash.jp/wp-content/themes/original/img/common/logo.png)







