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「次は北朝鮮空爆!」おびえる金正恩の生物化学兵器5000トン
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2018.04.19 06:00 最終更新日:2018.04.19 06:00
4月14日午前4時(現地時間)、トランプ米大統領は、シリアのアサド政権に対する攻撃を命じたと演説した。米英仏の3カ国軍が攻撃に参加。シリアの首都ダマスカスにある化学兵器研究施設など3カ所の関連施設を空爆したと発表している。
シリア内戦で、アサド政権軍は国際法を無視して化学兵器を使用し続けている、と米国は断定。トランプ政権のシリアへの大規模な軍事作戦は、2017年4月に続いて2回め。
今回は巡航ミサイル「トマホーク」での攻撃に加え、B-1戦略爆撃機も投入。マティス国防長官は、「攻撃規模は前回の2倍だ」と胸を張った。
日ごろ “日米同盟こそ基軸” と誇示する日本政府は、安倍晋三首相が「米英仏の決意を支持する」と表明した。
「シリア攻撃について米政府から通告があったのは攻撃の直前。総理は13日から大阪入りし、トランプ大統領の演説があったときは、野中広務元自民党幹事長のお別れ会で弔辞を読んでいた。地理的に遠いシリアでの出来事とあって、国家安全保障会議(NSC)の開催は7時間後の17時半から。危機感はほぼない」(官邸担当記者)
呑気な日本政府とは裏腹に、朝鮮半島情勢は緊迫感を増した。2018年2月、国連は「北朝鮮がシリアに対し化学兵器の製造部品を提供している」という報告書をまとめたばかりだった。米国のシリアへの攻撃は、そのまま北朝鮮への攻撃が現実味を帯びていることを証明している。
元韓国国防省北朝鮮情報分析官で拓殖大学客員研究員の高永チョル氏は、「次は北朝鮮だというシグナル」と話す。
「シリア空爆に慎重だったトランプ氏は、ボルトン国家安全保障問題担当補佐官、ポンペオ国務長官という強硬派を政権に入れ、攻撃に踏み切った。北朝鮮が保有する生物化学兵器は約5000トン。米露に次ぐ3番めの大量保有国とされています。
米朝間には対話ムードが流れていますが、米国は北の核施設や化学兵器関連施設への空爆作戦を検討しています。米朝首脳会談を前にしたシリア空爆は、金正恩氏への警告にほかなりません」
トランプの本気は、北を震え上がらせる。
(週刊FLASH 2018年5月1日号)