社会・政治
崖っぷち「安倍首相」次の「トカゲの尻尾切り」はこの男
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2018.04.20 11:00 最終更新日:2018.04.20 11:00
4月10日夜。都内の高級ステーキ店で、2人の“キングメーカー”が卓を囲んだ。党を束ねる二階俊博自民党幹事長(79)と、安倍政権の要石を自任する麻生太郎財務相(77)である。
この日、「朝日新聞」が一面トップで報じた記事が、話題に上らないはずがない。「面会記録に『首相案件』加計巡り首相秘書官」ーー。
ここで言う首相秘書官とは、当時その職にあった、柳瀬唯夫経済産業審議官(56)だ。柳瀬氏は、「記憶の限り、(愛媛県と今治市の職員に)会ったことはない」と、報道を否定。だが4月10日夕、中村時広愛媛県知事が “備忘録” として、報道の根拠になった文書の存在を認めた。
その夜の二階・麻生会談に同席した二階派議員は「もう国会で決めること」と、柳瀬氏の国会招致を認める方向になったことを明かしたのだ。
柳瀬氏とは、どんな人物なのか。
名門・武蔵高校から東大法、1984年に通産省(現・経産省)へ。高校の同級生は「正義感が強く、皆が言いにくいこともはっきりと発言するタイプだった」と振り返る。出世は順調だった。
「柳瀬氏は、麻生政権で首相秘書官を務め、2012年12月に安倍政権でも同職に就きました。当時は経産事務次官候補の筆頭。資源エネルギー庁の原子力政策課長だったときの調整力を買われ、エネ庁の先輩で政務担当の首相秘書官を務める今井尚哉氏が、一本釣りで起用を決めました」(経済部記者)
2015年年8月に経産省に戻る。
「今井さんに直言することが、煙たがられたようです」(経産省関係者)
柳瀬氏は4月17日からの安倍晋三首相の訪米に随行するため、国会への招致は4月23日以降になるとみられている。安倍首相は4月13日、街頭演説で「膿を出しきる」と強調した。膿扱いされた胸中は、穏やかではあるまい。
「参考人招致の方向で調整されていますが、国会で槍玉に挙げられれば、イメージは悪い。いま次期経産次官候補には、柳瀬氏の同期・糟谷敏秀経済産業政策局長がいます。柳瀬氏の目はもうありません」(前出・経済部記者)
一方、公文書改竄問題の震源地である財務省のトップにも、醜聞が浮上。
「キスしたい」「おっぱい触っていい?」「週刊新潮」(4月12日発売号)で、福田淳一財務事務次官(58)の女性記者へのセクハラ発言が報じられたのだ。
「東大法在学時は、当時流行った『横浜銀蝿』をまねて、革ジャンに太いドカンズボンでキャンパスにいました。趣味は湘南の海でサーフィンと、気取ったところがありましたね。酒に酔って、女性記者へのセクハラめいた発言を連発する癖は課長クラスのころから。次官になって増えたようです。でも言うだけで、手を出さない。気が小さい人なんです」(財務省関係者)
この御仁も、官邸にはもう見捨てられている。
「福田次官の任期は6月末まで。それまで更迭しないが、佐川宣寿元国税庁長官と同じく、政権が追いつめられたときには一転『クビ要員』。矢面に立たされ続けます」(官邸担当記者)
政権を守るためなら、容赦なく人材を斬って捨ててきた安倍首相の悪あがきは続く。
(週刊FLASH 2018年5月1日号)