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【31億円詐欺】プルデンシャル生命「新規契約自粛」から1カ月…豪華旅行イベント中止、影響は外資系保険全体へ

社会・政治 記事投稿日:2026.03.09 19:40 最終更新日:2026.03.09 19:40

【31億円詐欺】プルデンシャル生命「新規契約自粛」から1カ月…豪華旅行イベント中止、影響は外資系保険全体へ

謝罪をするプルデンシャル生命保険の得丸博充社長

 

 世間を揺るがせた、プルデンシャル生命の社員と元社員・106名による巨額詐欺行為。1991年から2025年までの間、顧客約500人が約31億円を不正にだまし取られたという前代未聞の不正に、2月1日付で同社の間原(まばら)寛社長が引責辞任した。さらに、2月9日から90日間の新規契約の販売活動を自粛。それから、ちょうど1カ月を迎えた。

 

 同社と契約を結んで8年めだという、都内在住30代の男性が語る。

 

不祥事が発覚してから、プルデンシャルから謝罪の書面が2度、届きました。1度めは、不正行為の報道に関する説明、2度めは補償内容や解約返戻金の支払い、財務の健全性に問題がないことを説明するものでした。

 

 私は詐欺の勧誘を受けてはいませんが、信頼していた担当者から、今回の件について一度も連絡がありません。簡易的な書面だけでなく、せめて担当者から直接、契約状況に問題がないことを説明してほしかった。不信感が募り、解約も考えているところです」

 

 さらに、同社の問題が表面化するなかで、驚くべき事実も明らかになった。2月10日、警視庁特別捜査課は暗号資産をだまし取った疑いで、東京都港区在住の職業不詳・菊池啓太郎容疑者を逮捕。この特殊詐欺グループの「かけ子」のリーダーが、元プルデンシャル社員だったと本誌「smartFLASH」は報じた。

 

“保険と詐欺”をめぐる問題は次々と波紋を広げている。現役社員は、新規契約自粛の影響についてこう語る。

 

「お客様からの要望があった場合を除き、新規契約は会社からストップするよう指示されています。支社長クラスでさえ、新規契約中止を知ったのは当日のプレスリリースだったそうで、現場の社員からすると青天の霹靂でした。会社に対する不信感から、退職を選んだ社員もいます。現在は中途採用も停止している状態です。

 

 プルデンシャルに入社した営業職『ライフプランナー(LP)』は、最初の2年間が研修期間で、その間は最低保障の給与があります。金額は月20万円前後。契約に関する交通費や接待費もすべて自腹なので、最低保障だけでは生活できないのは明らかです。3年め以降は、フルコミッション(完全歩合制)です。自粛期間中も一定額の保障はありますが、契約を取り続けてきた成績優秀者ほど、打撃を受けているのではないでしょうか」

 

 さらに、社内のモチベーションにも影響が出ているという。同社には毎年、「社長杯」と呼ばれる社内表彰イベントがある。年間営業成績の上位者のみが参加できる、社内最大級のイベントだ。

 

「LPにとってもっとも名誉とされる表彰で、成績の集計期間は4月から翌年3月15日まで。結果が発表されたあと、例年6〜7月ごろに、海外旅行などの表彰イベントが開催されます。ハワイ旅行などが用意されることもあり、社長杯を目標に働いているLPは多いです。

 

 しかし、2026年度は中止になる見込みです。まじめに働いてきた社員の中には落胆する声もありますが、それよりも、いまは生活を維持することが最優先という空気です」(同前)

 

 本誌が、社長杯の中止及び社員への補償について、プルデンシャル生命に問い合わせたところ、こう回答した。

 

ーー2026年度の「社長杯」は、貴社の社員が関与した詐欺事件を受けて自粛されるのは事実でしょうか。

 

「社員および元社員による金銭に関わる不適切な行為を極めて重大な問題と受け止めており、被害を受けられたお客さまへの補償、原因の徹底究明および再発防止を最優先で進めております。

 

 お客さま、および社会からの信頼回復を最優先させるため、今年開催予定であった社内表彰式の中止を決定しました」

 

ーー3カ月間の新規契約中止を受けて、貴社の社員にはどのような補償を実施されているのでしょうか。

 

「新規契約の販売活動自粛期間中、社員に対して必要な収入補償をおこないます。詳細につきましては、回答を差し控えさせていただきます」

 

 プルデンシャル生命の抱える問題は、ほかの外資系保険会社にも影響を及ぼしているという。プルデンシャルとは別の外資系保険会社の営業マンはこう嘆く。

 

「個人的な印象ですが、プルデンシャルは“営業トーク”の強さが特徴の会社です。販売している保険商品自体は、他社と比べて突出しているわけではありません。

 

 我々からからすれば、今回の騒動はプルデンシャルからの乗り換えを提案できるチャンスでもあり、追い風といえる面もあります。しかし、私が提案していたお客様の中には、今回の報道を見て『外資系保険会社は同じ』という印象を持ち、契約を断られたケースが何件もありました。結果として、外資系保険会社全体の印象が落ちているようです。

 

 もちろん、詐欺を働いた営業マンが悪いのは大前提です。ただ、営業マンの個人口座にお金を振り込むことに違和感を抱かなかった顧客側にも、問題はあると思います。不正に関与していない社員のほうが圧倒的に多いはずなので、解約が増え、辞めざるを得なくなっている人たちには同情する部分もありますね」

 

 信頼を武器に成長してきたプルデンシャル。その回復には時間がかかりそうだ。

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出典元: SmartFLASH

著者: 『FLASH』編集部

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