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ニセモノ騒動でわかった「ドラえもん」意外な国際親善社会・政治 2018.05.05

『2009年の「ドラえもん靴」発表会(中国童鞋網より) 』

『2009年の「ドラえもん靴」発表会(中国童鞋網より) 』

 

「小さく丸い手といい、腹部のポケットといい、日本の『ドラえもん』そっくり」
 4月28日、中国・北京の知的財産法院(裁判所)は、中国企業が登録していたキャラクターが「ドラえもん」に酷似しているとして、著作権侵害の判断を下した。

 

 2012年、スポーツ用品や子供靴を取り扱う企業「機器猫」が、問題のキャラクターを商標申請したところ、2015年12月、洋服など25のカテゴリーで認められてしまう。これを受け、中国で正式に「ドラえもん」の使用権を持つ上海の企業が、商標権の無効を訴え出る。

 

 いったんは商標が無効と裁定されるも、「機器猫」側はこれを不服とし、今年1月に再審査を要求。だが、訴えが退けられた形だ。

 

 裁判の過程で、「機器猫」側は「このキャラクターはドラえもんではない」と主張してきたが、実は同社は、商標が認められる以前から、長らく「ドラえもん」を商売にしてきた。

 

 2009年ごろから、ドラえもん靴の新商品発表を大々的に行っているし、社長は2014年の新年の挨拶で「今年はドラえもん事業の成功に自信を持ち、新たな旅を始めるでしょう」とも語っている。

 

 明らかにパクリなのだが、「機器猫」がおよそ1年間、中国政府公認の正当な権利を持っていたのは事実。そのため、同社のサイトには「あなたの会社の商品が欲しい」などといったコメントが数多く残されていた。

 

 それだけではない。同社はフランチャイズにも熱心で、靴販売の加盟店を大規模に募っていた。たとえば北京で60平方メートルの店をオープンした場合、「総投資額29.7万元(約512万円)で年間純利益35.88万元(約618万円)」などと細かな見積もりを公開している。参加の意向を表明したのは1569人にものぼり、496人が実際に参加したようだ。

 

 これだけ同社のビジネスが活況だったのは、一も二もなく「ドラえもん」が人気だから。中国メディア「鳳凰娯楽」によると、「1991年2月9日午後6時20分、CCTV(中国中央テレビ)は『ドラえもん』アニメ第1話を放送した」とある。CCTVは国営放送だから、その影響力は大きかった。

 

 その後、2007年には映画『ドラえもん のび太の恐竜2006』が中国で初公開。一時期、対日関係の悪化で日本映画の上映は封じられてきたが、関係改善後の2015年、中国で公開された『STAND BY ME ドラえもん』は興行収入100億円以上を記録。

 

 続いて2016年に公開された『ドラえもん 新・のび太の日本誕生』も17億円の興収を記録した。

 

 中国版ツイッター「ウェイボー」は2017年11月、「中国人に影響を与えた日本のアニメTOP10」と題したコラムを掲載、第1位は「ドラえもん」だった。

 

 ちなみに、ドラえもんの誕生日は9月3日だが、これは中国では「抗日戦勝記念日」というもっとも反日的な日。だが、ネット上ではドラえもんの誕生日を祝うコメントが多数寄せられており、意外なところで国際親善に役立っていることがわかる。

 

 今回、偽ドラえもんの商標を破棄したのは、2014年に相次いで設立された知的財産法院の1つだった。2017年には知財の侵害に対する賠償額を大幅に引き上げており、パクリ国家と言われた中国も、ようやく知財保護に目覚めてきたのかも。

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