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マレーシア「マハティール元首相」93歳で再び首相の座を狙う社会・政治 2018.05.09

マレーシア「マハティール元首相」93歳で再び首相の座を狙う

写真:AFP/アフロ

 

 マレーシアの元首相マハティール氏の政治的野心には恐れ入る。5月9日に投開票される総選挙に野党連合を率いて出馬し、なんとしても首相に返り咲くというのだから。

 

 御年93歳。もちろん、当選すれば、史上最高齢の首相ということになる。

 

 マハティール氏といえば、「ルック・イースト」政策を推進し、「日本から学べ」を合言葉に、2003年まで22年間にわたり経済発展に尽くした。大の親日派で、日本の経験や技術を積極的に導入したことで知られる。

 

 日本でも「政治家は人を食っているので、長生きだ」と言われる。中曽根元総理もお元気のようではある。しかし、90歳を超えて選挙に出馬するほどの政治家は、日本では見当たらない。

 

 一体全体、マハティール氏はどうしたのだろうか。ご本人に言わせれば、「今のナジブ政権の腐敗は目に余る。公権力の乱用に止まらず、公金横領が当たり前になってしまった。こうした腐敗を一掃するのが最後のご奉公だ」。

 

 確かに、マレーシアに限らず、東南アジア諸国ではワイロや利権がらみの腐敗が蔓延している。実際、マレーシアの国庫から45億ドル相当がナジブ現首相の個人口座に移し替えられたとの報道もある。

 

 そうした批判に対し、ナジブ首相は「すべて嘘だ」と反論し、フェイクニュース処罰法を盾に、マハティール候補の取り調べも示唆している。

 

 万が一、有罪となれば最長6年間の服役刑になる。そもそも、現政権はマハティール氏が育てた人材によって誕生したもの。その意味で、責任はマハティール元首相にさかのぼる可能性も秘めている。

 

 実は、これまでも選挙の不正行為は目に余る状態が続いていた。指紋を隠し、同一人物が何度も投票したり、町や村ごと投票箱を入れ替えたりするような事例が後を絶たなかった。今回の選挙でも、直前に区割りが変更され、現職優位の体制が組まれた。

 

 マスコミを巻き込んだ形で、相手陣営の非難合戦の応酬がすさまじく、まさに泥仕合の様相を見せている。国民の大半は敬虔なイスラム教徒であるが、過熱する一方の選挙戦の影響で、各地で流血騒動すら起こっているようだ。

 

「私利私欲は捨てた」と訴え、公正な選挙と信頼される政治を取り戻すために「命を投げ出す」と声をからして訴えるマハティール氏。はたして、マレーシアの有権者はどのような審判を下すのか。

 

 マレーシアはアセアン諸国内では上位3番目の経済を誇る。日本は同国にとって3番目に大きな貿易相手国であり、医療制度も充実しているため、日本からの高齢者の受け入れにも熱心なお国柄だ。それゆえ、今回の選挙は日本にとっても他人事ではない。

 

 間もなく結果が判明するが、マレーシア史上、最も伯仲している与野党対決の選挙なのは間違いない。

 

 もし93歳の首相誕生となれば、日本でも刺激を受け、政界カムバックの血が騒ぐ総理経験者が出てくるかも。長寿社会を象徴するマレーシアの総選挙である。(国際政治経済学者・浜田和幸)

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