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小泉進次郎が熱心に読む「反安倍」のベストセラー本

社会・政治 投稿日:2018.05.16 20:00FLASH編集部

小泉進次郎が熱心に読む「反安倍」のベストセラー本

 

「進次郎が応援する候補が、次の総裁になる」ーー。

 

 ある自民党重鎮議員は、小泉進次郎筆頭副幹事長(36)への期待をこめ、こう口にした。4月2日に読売新聞が公表した世論調査で、「次の自民党総裁にふさわしい人」の1位は、進次郎氏だった。いまや、安倍首相が恐れる存在である。

 

「進次郎に対する安倍さんの基本姿勢は、無視。『言い返したら、(人気を)持っていかれるだけだ』と菅さんにこぼしています」(菅義偉官房長官の側近議員)   

 

 世の期待を一身に集める若き政治家は、4月4日の衆院厚生労働委員会のさなか、審議そっちのけで、真っ赤な表紙の一冊の本を読んでいた。

 

 目を凝らすとその本は、岩波新書の『日本の近代とは何であったか』だった。日本の近現代を批判的に総括した一冊で、「新書大賞2018」で3位になったベストセラーだ。

 

 著者は、東京大学名誉教授の三谷太一郎氏(81)。戦後70年にあたる2015年の終戦記念日の前日に閣議決定された「安倍談話」を、「冗長で、毒にも薬にもならない」(朝日新聞朝刊2015年8月15日付)と斬り捨てた政治学者だ。「反アベ」知識人たちが崇める、日本政治外交史の大家である。

 

 この日の厚労委は、報道機関への圧力と取れる発言が問題視された東京労働局長が欠席。ある閣僚経験者が「野党がキャンキャンうるせえな」と愚痴るほど大荒れだったのだが、審議内容よりも夢中になる本だったのか。

 

 進次郎氏に読んだ感想を聞いた。

 

「よく見ているなあ(笑)。まだ(読んでいる)途中です」

 

 進次郎氏が、「反アベ」政治学者の著書を読んでいたのは、安倍首相への批判的な思いの表われか、はたまた対峙するリベラル陣営への切り返し方を学んでいたのか。

 

ーー政権に批判的な著者だが?

 

「本は好きだし、いろんな本を読んでいます。いろんな意見を聞くのが大事ですから」

 

 自民党を長年取材する作家の大下英治氏は、「彼はもう、2021年の総裁選で世代交代を果たせるかどうかを見据え始めている」とみる。

 

 3月1日に、進次郎氏は自ら音頭を取って勉強会を発足。「事実上の小泉派」と永田町では囁かれる。その名は、「2020年以降の経済社会構想会議」。天下取りに向け、予習に余念なし。
(週刊FLASH 2018年4月24日号)

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