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新潟小2殺害事件・容疑者が思い描いた「10年後は平和な暮らし」
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2018.05.19 16:00 最終更新日:2018.05.19 16:00
「遺族に対する謝罪の気持ちを聞くと『特にありません』と言うだけです」
ある捜査関係者はそう漏らした。
新潟の小学2年生・大桃珠生さん(7)殺害事件で、死体遺棄・損壊容疑で5月14日に逮捕された小林遼容疑者(23)は、取り調べに対しては素直に応じているという。前出の捜査関係者が続ける。
「小林は、自分が大変なことをしたという認識はあるようですが、亡くなった大桃さんや遺族に対して謝罪の言葉を口にしていない。そこの感情が抜け落ちているのではないかとすら思う」(18日現在)。
事件は依然として謎が多い。なくなった大桃さんのピンクの傘の行方、殺害した日の足取り、そして動機だ。
5月7日午後3時過ぎ、線路沿いのどこかで大桃さんを車に連れ込み、車内で首を絞めて殺害後、夜10時過ぎまでの間、容疑者はどこで何をしていたのか。
「小林の携帯電話の画像解析を進めている。携帯に大桃さんの写真などが残されている可能性がある」(同)
小林容疑者は、両親と姉、弟の5人家族。一家の仲のよさは近所でも知られていた。
「亡くなられたおじいさんとおばあさんはすごくいい人でしたよ。お父さんもいい方で、いつもチワワ2匹を家の前で散歩させていました。遼君は『姉は大学を出たし、弟も大学だとお金がかかるから、自分は高卒で働こうと思ってます』と話していた。きょうだい思いだと感じました」(近所の住人)
中学の卒業アルバムには「10年後の自分」という題で「平和な暮らしを楽しんでいる」と書いていた。
中学の同級生だった女性はこう話す。
「小林君とは気軽に話していましたよ。『ちょっと消しゴム貸して』と言って借りたり、向こうも普通に話していた。別におかしいところはなかった。どちらかといえばいじられキャラだったかな。だから今回の事件は、あまりに意外でショックでした」
だが、ある “異変” に気付いている同級生もいた。
「事件が起こって、まだ犯人が誰かわからないとき『あれは小林がやったんだろ』と話していた。あいつは中学のころから普通じゃなかった。根が暗くて超やばかったからね」
地元の工業高校を卒業した小林容疑者は、新潟市内でも大手の電気工事会社に就職した。自宅近くの居酒屋の店主は、小林容疑者が来店していたことを覚えていた。
「3年程前に3回ほど来店しました。友人と2人で来店したときはビールを、3人で来たときは『いいちこ』のボトルを飲んでいた。目立たない人でしたが、私の父と職場が同じだったので、話が盛り上がったことを覚えています。ちょっとたれ目の普通の子だったんですけどね」
真面目に働く表の顔の一方で、誰にも知られない裏の顔が抑えきれないでいた。小林容疑者は、今年1月には児童ポルノで、また4月には女子中学生を連れまわしたとして青少年健全育成条例違反で書類送検されている。さらに新潟だけでなく、山形でも検挙された過去があるという。
容疑者を支配していた歪んだ小児性愛のことを、同居している両親は知らなかったのか。
5月14日、新潟県警が重要参考人として小林容疑者から事情を聞いているとの一報が流れると、容疑者の自宅に報道陣が押しかけた。対応したのは母親と弟。
「息子さんは今日どこに?」の問いに、「仕事に行っているはずですが……」と母親。報道陣から「息子さんが乗っている車は?」と聞かれると、「黒い軽自動車です」と母親が答えた。
その瞬間、報道陣から「やっぱり……」との声が漏れた。それでも母親は、信じられないといった様子だった。小林容疑者が犯していた過去の事件が明らかになっていれば、今回の事件は未然に防ぐことができたかもしれない。