
“伝説のプルゴリ”として知られる芦名勇舗氏(写真・本人のInstagramより)
6月29日、都内で複数のフィットネスジムを運営する「BVEATS」が東京地裁へ破産を申し立てたことを、7月1日に東京商工リサーチが報じた。負債総額は約2億3000万円だという。
「同社の代表は、電通を経て生命保険大手のプルデンシャル生命に入社し、最年少で営業所長に就任。ネット上では“伝説のプルゴリ”とも呼ばれていた芦名勇舗氏です。“プルゴリ”とは、プルデンシャル生命の営業マンの熱量を表現する“俗語”ですね。
芦名氏は退社後、アメリカで俳優デビューを果たしたほか、YouTubeや著書の出版など幅広く活動。実業家としてフィットネスやサウナ事業も手がけていました。
BVEATSは2018年創業。恵比寿や目黒、渋谷など人気エリアに店舗を構え、パーソナルトレーニングの通い放題を月額2万9000円から提供していました。当時はパーソナルジムといえば、通い放題であれば2カ月で30万円前後する高額なプランが主流だったため、この価格設定は大きな話題となりました。一時は会員数が1000人を超える人気ジムでしたが、その後は大手ジムが低価格帯のサービスを展開し始め、競争が激化していきました」(経済部記者)
芦名氏は1日、自身のXで
《私個人の資産を売却し、個人の収益を会社に計上した上で事業改善を図って参りましたが、会員減少には歯止めがかからず、これ以上の事業継続が困難であると判断しまして、苦渋の決断ではありますが、破産手続の中立を行うことを決断いたしました》
と明かし、個人資産を投じて経営の立て直しを図っていたものの、事業継続を断念した経緯を明かした。
“伝説”とも呼ばれた芦名氏の破産告白は、ネット上でも驚きの声が多く寄せられたが、背景にはフィットネスクラブ経営の難しさがある。東京商工リサーチの本間浩介氏は、こう解説する。
「フィットネスクラブの倒産は2023年度の29件が最多でしたが、2025年度も21件と高止まりが続いています。近年では、駅近、安価、24時間年中無休など、様々なサービスを提供するフィットネスクラブが乱立し、競争が激化しています。
その一方で、小規模事業者はテナント代や光熱費などのコスト増への対応やトレーナーなどの人手不足もあって、厳しい現状が続いています。広告や設備への先行投資などのバランスで採算が取れないフィットネスクラブの淘汰は今後も続くのではと思います」
“低価格”を武器に急成長を遂げた人気ジムも、競争激化の波には抗えなかったようだ。
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