中田英寿氏
ゲーム事業を主力とするアカツキは、6月25日、PR会社であるサニーサイドアップグループへの株式公開買い付け(TOB)が成立したと発表した。一見すると、企業買収のニュースにすぎない。しかし、このTOBによって、日本サッカー界の “レジェンド”に巨額の売却益が入ることになった。
「サニーサイドアップの歴史は、ヒデこと中田英寿さん抜きには語れません。代表取締役社長の次原悦子さんは、中田さんのマネジメントによって、日本のスポーツマネジメント業界の草分け的存在となりました。
1995年にマネジメント契約を結んで以降、長年にわたり二人三脚で歩んできました。2人の関係は、単なる選手とマネジャーではありません。お互いの価値観を共有しながら、新しいスポーツビジネスを切り開いてきた同志のような存在です。
中田さんは、2006年に現役を引退すると、日本酒や伝統工芸など日本文化の発信に力を入れるようになります。社会貢献活動に積極的なのは、もともと、NPOやボランティア活動のPRを手がけてきた次原さんの影響が大きいそうです」(スポーツビジネス関係者)
今回、アカツキは5月14日から6月24日まで、買い付け価格1株1320円でTOBを実施。取得総額は約124億円で、アカツキの議決権比率は63.42%に達した。
「2024年、サニーサイドアップグループの執行役員エグゼクティブオフィサーに就任した中田氏は、70万株を所有する第4位の大株主です。今回のTOBに応募したことが公表されており、1株あたり1320円ですから、単純計算で売却額は9億2400万円となります」(経済担当記者)
これまで筆頭株主だった次原氏の資産管理会社「ネクストフィールド」も保有株の一部をTOBに応募、長年続いた株主構成は大きく塗り替えられた。
手続きが完了すれば、サニーサイドアップグループは上場廃止となる見込み。経営統合後、次原氏は新会社でも経営に携わるが、アカツキの中核事業はゲームであり、従来のPR事業とは異なる。
「次原さんは一定期間は経営を支えるでしょうが、徐々に第一線を退いていく可能性もあります。そうなれば、中田さんとともに築き上げてきたスポーツビジネスの “黄金時代” は幕を下ろすことになるかもしれません」(前出・スポーツビジネス関係者)
本誌「Smart FLASH」は、サニーサイドアップグループに中田氏がおよそ9億円を得たのは事実か、そのうえで今後の活動について問い合わせたが、回答はなかった。
サッカー引退後、「旅人」として全国をめぐってきた中田氏。今回の株式売却により、執行役員の仕事もなくなるだろう。巨額の資産を手にした中田氏は、今後どのような人生を旅するのか。
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