
7月21日、記者会見する高市首相(写真・時事通信)
7月27日夜、高市早苗首相は特別国会の閉会を受け、首相官邸で記者会見をおこなった。
高市氏は自民党と日本維新の会の連立合意に盛り込まれた皇室典範改正案や国家情報局を設置する法律など、政府提出の64すべての法律が成立したと胸を張った。
政治部記者が言う。
「国民が今、もっとも関心がある物価高への対応については『中東情勢が不安定化し、ホルムズ海峡の封鎖により、物資供給に混乱が生じたが、国民の命と暮らしを守り、経済活動に支障を生じさせないよう全力であたった』などと話しました。しかし、最近の内閣支持率の急落を見る限り、国民は高市政権の物価高対策を評価しているとは思えません」
会見では、記者から今国会の反省点、教訓についてどのように考えているのかを聞かれた高市氏は「反省点というのは特にございません。とにかく、がむしゃらに政権公約を1つでも多く実現しようということで、頑張ってまいりました。あえて言えば、もう少しマーケットへのメッセージ、市場への発信、こういったことが重要になってくるんじゃないかと思っております」と答えた。
この高市氏の発言に自民党ベテラン秘書がこう話す。
「『反省点がない』とは、高市さんらしいですね。何を批判されようが、自分は悪くないと言いたいのでしょう。円安についても、自分には責任がないと言いたいのかもしれません。この特別国会では、2025年10月の連立合意を経て、自分を首相にしてくれた維新への高市さんの配慮というか、恩義が目立ちました。高市さんは維新について、『苦しい状況にあった自民党と連立を組むという重大な決断をしてもらった。日本維新の会との信頼関係は揺るぎないもの』と言っていましたが、維新に寄りすぎるのもどうかと思います。党内でも維新への傾倒ぶりに危うさを抱く声も出ています」
高市氏の維新寄りの姿勢について、政治部記者もこう話す。
「今国会では、維新との連立政権合意だった皇室典範改正や国家情報局の創設、国旗損壊処罰法案、副首都整備推進法案などと次々と成立させました。しかし、こうした法案は国民にとっては喫緊の問題とは言えず、物価高対策や減税など目の前の生活の不安を解消してくれる政策を託して、高市さんを応援したと思うのです。
ですから、これらの法案には野党からの反発も強かった。しかし、数の力で押し切りました。それなのに、27日の記者会見では、今国会では成立を見送った維新との合意である衆院議員定数削減法案についても、『国民から賜った信任も踏まえ党の政権公約と連立政権合意書の実現に向けて邁進していく』と決意を示しました。国民から見ると、自分たちの生活よりも維新との約束を優先しているようにしか見えないのではないでしょうか。内閣支持率が下がったのは、こうした理由もあると思います」
高市氏の強気発言にはX上ではツッコミが相次いでいる状態だ。
《支持率下がっても反省点なし。全く国民を見ていない発言。もはや独裁者の風格がある。》
《日本国民が望む公約は一つとして実現せず、維新が望む公約は全力で実現する。頑張ってきた?笑止千万。》
《十分な議論をせずに数の力で押し通してきただけですよね?》
《反省点は特にない、が一番の反省点だと思う》
高市氏が“悲願”と位置付けた消費税減税については、首相肝入りの「社会保障国民会議」の実務者会議では、超党派で21回にわたり議論を重ねてきたが、7月27日の実務者会議では、消費減税について各党の意見の集約を断念した。
「自民党は2027年4月から2年間限定で、食料品消費税1%と給付で実質ゼロを主張してきましたが、野党から恒久的な減税や現金給付などを求める声が出て、折り合いがつきませんでした。最終的に高市氏の判断に委ねられます」(前出の記者)
食料品の消費税減税については、8月上旬にも閣議決定を目指す方針だというが、今後、高市政権がどこまで国民に寄り添えるかが問われることになりそうだ。
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