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偉業を達成した「トランプ大統領」ゴルフ場経営は赤字続き

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2018.06.13 16:00 最終更新日:2018.06.13 16:00

偉業を達成した「トランプ大統領」ゴルフ場経営は赤字続き

アバディーンのゴルフ場(インスタグラムより)

 

 6月12日、シンガポールでおこなわれた米朝首脳会談で、北朝鮮・金正恩委員長と対面したアメリカのトランプ大統領(71)。

 

 一時は互いを「ロケットマン」「狂った老いぼれ」と罵り合っていた2人。幾度となく開催が危ぶまれたが、それもトランプ流の交渉術だった模様。会談では、まるでビジネスパートナーになったのかと思うほどの友好ぶりを見せつけていた。

 

 歴史的な大仕事をやってのけたトランプ大統領は、以前から多種多様な職業・事業に手を伸ばしてきた。不動産、カジノ、ホテル、テレビ番組プロデューサー、司会者、プロレスなどなど……。

 

 しかし、そんな彼にも「純粋に好きだと思える仕事」と言い切るものがある。それはゴルフ場の建設だ。「不動産王」ならぬ「ゴルフ王」と揶揄されるほど、ゴルフに没頭してきた。

 

「トランプ・ゴルフ」のホームページを見ると、2017年に安倍晋三首相と回ったコースを筆頭に、アメリカに12、イギリスに3つ、ドバイに2つ、インドネシアに2つで計19コースを保有している。ゴルフ関連資産だけで総額100億ドル(約1.1兆円)を超えるといわれるのだ。

 

 なかでも自慢は、イギリス・スコットランドのアバディーンにあるコースだ。

 

 自著『トランプ思考』のなかで、ヨーロッパ中で200以上もの候補地を見て回ったトランプ氏は、見事な海岸線となだらかな砂丘が広がるアバディーンの土地を見た瞬間、「有頂天になり、ゴルフ場を建設すべき場所はまさにここだと直観した」と語っている。

 

 だが、2006年に開発計画を発表すると、地元の環境保護活動家から大きな反対を受ける。

 

 だが、そこは「交渉の達人」だ。環境活動家がゴルフ場建設によって地形が変化することを懸念していたため、砂丘25エーカー(東京ドーム2個分)を徹底調査。環境保護策を開発計画に盛り込み、友好的な解決に至ったのである。

 

 これはイギリス史上最大の土地利用計画の承認例となり、2008年11月にゴルフ場は完成。こうした労を惜しまずゴルフ場を建設しているトランプ氏だが、2017年10月の「ブルームバーグ」によると、残念ながらイギリス国内でのゴルフ場事業は一度も黒字になっていないという。

 

 どんな人にとっても、好きなことを仕事にするのは難しいようだ。

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