
9月1日、日本外国特派員協会で記者会見をおこなった林芳正総務相(撮影・梅基展央)
“ポスト高市”を狙う林芳正前総務相の地方行脚が加速しているようだ。
林氏は2025年10月の自民党総裁選では3位となり、決選投票には進むことができなかったが、2027年秋に予定されている総裁選では再選を目指す高市氏の最大のライバルになるとみられている。
そんな林氏は9月17日の内閣改造で閣外へ去り、無役となった。
「水面下では官邸側が林氏に総務相の留任要請を出したものの、旧宏池会関係者の話によると『官邸はスパッと切った』というのが実情のようで、事実上の追放のようなものでしょうね」(政治部デスク)
その林氏は内閣改造から3日後の20日、高知市で開かれた気脈の通じる自民党の中谷元前防衛相の国政報告会にゲストとして出席した。
「林氏は2021年から外務大臣、内閣官房長官、総務相と5年にわたり要職に就いてきたことから、『荷物を下ろした感じ』などと感想を述べたうえで『大臣や政務官になりますと、我々一議員としての意見をそこで言うことはできないので、議論に戻って正しいことになるように、一生懸命議論をしていきたい』などと無役としての意気込みを話していました。また、ピアノでビートルズの『Let it be』を演奏し、熱唱したようです」(政治部記者)
そして、9月26日に林氏は自身のXを更新。《福岡市中央区の天神ホールで開催された、同志である平畑まさひろ第76代福岡市議会議長の政経フォーラムに出席いたしました。総務大臣として地方創生に取り組んできた経験を踏まえ、講演を行いました》などとつづり、福岡市訪問を報告した。
自民党関係者が言う。
「自民党の平畑雅博福岡市議は旧宏池会の故・太田誠一元農水相の秘書を1988年から15年務めており、太田さんが2001年から党の行政改革推進本部長を務めた際、林さんは2002年から事務局長として太田さんを支えた関係ですから、平畑氏とはまさに同志という関係です」
前回の総裁選に出馬した5人のうち、高市氏以外の小泉進次郎防衛相、茂木敏充外相、小林鷹之政調会長は留任したため、要職を外れたのは林氏のみ。周囲では「林さん以外の3人は次の総裁選に立候補しづらくなり、林さんが最大のライバルになる可能性が大きい」(前出の自民党関係者)と言われている。
そして今、林氏にとって味方となりそうな存在が浮上している。9月16日の党役員人事で参議院幹事長を下ろされた石井準一参院議員だ。
「石井準一前参院幹事長は事実上高市氏によって更迭されましたが、石井氏は参院自民でドンのような存在で、言うことを聞く議員は全体の約半数の50人程度いるとみられています。高市氏憎しの石井氏が“反高市”という立場で林さんを支援する可能性が出てきました。
旧宏池会では岸田文雄元首相と側近議員数人を除く40人程度に加えて、石破茂元首相や森山裕前幹事長らの勢力10人程度の計50人程度を束ねている状況です。林氏に近い旧宏池会関係者は『来年の自民総裁選に向け、林はこれから全国の仲間を回り、はっきりした対高市の発信をしていく。政界は一寸先は闇なので、いつでも首相を交代できる環境づくりを進める』と話しています」(前出の政治部デスク)
前回の総裁選1回めの投票では、議員票は高市氏を上回ったものの、地方の党員票では高市氏に2倍近い票を獲られ、3位に沈んだ林氏。地方の党員の仲間を増やすことも念頭に置きながら、総務相在任期間中の11カ月の間に26都府県を視察で回るなど、地方行脚を続けてきた。
首相の座を目指し、今後も味方集めに拍車がかかりそうだ。
![Smart FLASH[光文社週刊誌]](https://smart-flash.jp/wp-content/themes/original/img/common/logo.png)







