
10月8日、参院本会議に向かう高市早苗首相(写真・長谷川 新)
10月8日に朝日新聞が報じた記事が波紋を広げ、高市早苗首相への批判が起こっている。
台湾の台北駐日経済文化代表処は、10月7日夜、都内のホテルで国慶節(建国記念日)の祝賀レセプションを開催。朝日新聞は、超党派議員連盟である日本台湾友好議員連盟の会長を務める自民党の古屋圭司衆院議員が出席し、あいさつしたと報じた。
古屋氏は2026年3月、中国に保有する資産の凍結や中国への入国禁止の制裁を受けたのだが、記事によると、あいさつのなかで古屋氏は《「実はこの制裁を受けた時に高市首相から『大変名誉ある制裁だ』というメールをいただいた」と紹介した》という。
政治部記者が言う。
「中国側は、古屋氏が何度も台湾を訪問していることなどから『台湾独立勢力と結託している』などとして、3月30日に制裁措置を決定したことを発表しました。
高市氏は、2025年11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)で『台湾は緊密な経済関係と人的往来を有する、きわめて重要なパートナー』と話しており、古屋氏は台湾との友好関係を強調するためにそうした話を披露したのではないかと思われます」
日中関係をめぐっては、2025年11月7日の衆院予算委員会で高市氏が「戦艦を使って、そして武力の行使もともなうものであれば、これはどう考えても存立危機事態になり得るケースであると考えます」と答弁。このいわゆる “台湾有事発言” 以降、中国との関係は冷え切ったままだ。
9月30日には中国外務省の郭嘉昆副報道局長が記者会見で高市首相を「高市早苗」と呼び捨てにしたことが、外交問題に発展。日本の外務省は7日、中国側に「一国の指導者にしかるべき敬意を払うことは国際儀礼上、当然のことだ」と申し入れをおこなったことを明らかにしている。
こうした背景から、今回の朝日新聞の報道についてXでは
《こんなメール送る方もバラす方も、どっちもレベルが低い 制裁受けて迷惑すんのは、国民なんだけど》
《このタイミングで、古屋圭司氏が中国からの制裁を「名誉」とする首相とのやり取りを明らかにする政治感覚には呆れる》
など、高市氏や古屋氏に対する批判の声が相次いでいる。
9月23日の日米首脳会談のあとにおこなわれた25日の米中首脳会談では、アメリカのトランプ大統領が米中の関係について「第2次世界大戦で同盟国として、ともに戦った」と発言。トランプ大統領との親密さを高市氏がアピールした直後だったこともあり、梯子を外された形になったことが記憶に新しい。
「米中首脳会談から推察されるように、アメリカは日本との関係よりも、中国との関係をより重視していることがうかがえます。今後、高市さんの対応次第では中国との関係がさらに悪化する可能性もありますから、高市さんの外交力に対する懸念の声が党内からも少なからず出ています」(自民党関係者)
米中の2大強国が接近するなかで、高市氏がどのように外交手腕を発揮していくのかが問われている。
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