千葉西総合病院の公式サイトより
10月8日、医療法人徳洲会千葉西総合病院が、院内で患者が映り込んだショート動画を職員が個人SNSに無断投稿していたとして公式HPに謝罪文を掲載した。
翌9日には第2報を発表し、動画は10月5日の夜間勤務中に撮影され、3人のグループ内で共有されていたと説明。撮影したのは2人で、もう1人は閲覧のみだったという。当初、病院側は3人を自宅待機とし、患者の家族への謝罪や、全職員への注意喚起などを実施したことも明らかにした。さらに10日には第3報を掲載し、動画の撮影に関わった女性看護師2人を解雇処分を発表。動画を閲覧したのみの1人については、厳重注意とし、全職員を対象に個人情報保護やSNSの取り扱いに関する研修を実施するとした。
「今回問題となったショート動画は、職員2名がICU(集中治療室)と見られる院内で撮影された動画です。撮影には、1時間に1回、2秒程度の短い動画を撮影して共有するアプリ『setlog』が使用されていました。2名は同期で、動画は15時から翌日9時までの間となっており夜勤中に撮影されたものです。動画内には、本来、患者のためにあるテレビを借りて視聴する場面、高齢女性患者とみられる人物が映り込んでいる場面が見られます。また動画内のコメントでは、《デブすぎ臭すぎ》《嗚咽祭りバカ楽しかった》《うんこしすぎや》などの不適切な表現が見られていました」(全国紙社会部記者)
こうした患者への配慮を欠いた投稿に加え、勤務中に動画を撮影してSNSで共有する行為そのものにXでは、
《公私混同わきまえろや》
《このことを投稿してどうなるかってわからなかったのかなって》
《勤務中にセットログはやばいよ!個人情報漏れまくりだよ》
など、職員の倫理観やSNSの使い方を問題視する声が相次いでいる。
今回の一連の騒動について、医療系ジャーナリストが指摘する。
「職場での何気ない日常を動画にしてSNSで発信するスタイルは広がっているとはいえ、医療現場では患者のプライバシーや個人情報を扱うため、一般的な職場での動画とは事情が異なります。今回、撮影された患者さん本人はもちろん、家族にとっても、安心して身を任せているはずの病院で無断撮影され、心ない言葉を添えられていたと知れば、大きなショックを受けるでしょう。また、病院に通うほかの患者さんにとっても、不安を感じるきっかけになりかねません。本人たちは身内同士で共有するだけのつもりだったとしても、SNSへの投稿をきっかけに情報が拡散し、大きな問題に発展することもあります。今回の件は、勤務中に動画を撮影・共有する行為の不適切さをあらためて浮き彫りにしました」
本誌は、千葉西総合病院に今回起きたSNSにショート動画を無断転載した件について問い合わせを行い、回答を得た。本誌の取材に対し、病院側は、《公式ホームページに掲載した第1報、第2報と同様の回答になる》としたうえで、
《当院では今回の事案を深く受け止めております。現在はこれ以上の拡散を防止するために最善を尽くし、個人情報が漏洩してしまった患者様への真摯な対応及び当院をご利用いただいているすべての患者様への信頼を取り戻すべく、再発防止及び医療職としての倫理教育へ尽力していきたいと考えております。》と説明した。
患者のプライバシーを守るべき医療現場で起きた今回の事案。病院には、再発防止に向けた実効性のある取り組みが求められる。
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