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【初の閣僚更迭】高市首相、武部新氏を農相起用も…米産ジャガイモ輸入と地盤の板挟み

社会・政治 記事投稿日:2026.10.16 15:48 最終更新日:2026.10.16 15:49

【初の閣僚更迭】高市首相、武部新氏を農相起用も…米産ジャガイモ輸入と地盤の板挟み

10月14日、予算委員会に出席した高市早苗首相(写真・長谷川 新)

 

 10月14日、高市早苗首相は農林水産大臣の簗(やな)和生氏から辞表を受け取った。地元自治体の道路予算を巡る発言などが問題視され、政権発足後初となる不祥事による閣僚交代に追い込まれた格好だ。

 

 首相は官邸で記者団に対し、「大臣が辞任するに至ったことについて、任命責任を重く受け止めている」と語ったが、永田町の受け止めは、必ずしも額面通りではなかったようだ。大手紙の政治部記者が明かす。

 

「簗さんから辞意を表明したことになっていますが、実際は“更迭”ですよ。簗さんが辞表提出のために官邸に入る数時間前、後任の認証式のために天皇陛下の日程調整もおこなわれています。もちろん、後任人事の準備が先行すること自体は、閣僚交代の実務上、必ずしも異例とは言い切れないですが……。農相不在のままでは参議院の予算委員会も開けませんからね。万事が整ってから簗さんを官邸に呼びつけて辞表を出させた形です。

 

 高市首相は、何としても15日中にすべてを片づけたかったんでしょう。国会で、消費税減税や支援金法案などを巡る審議が控えるなか、農相問題を長引かせるわけにはいかなかったのです」

 

 後任に選ばれたのは、自民党の武部新氏だ。北海道12区選出で当選6回、農林水産副大臣や党農林部会長などを歴任してきた農水族議員だ。今回、初入閣となる。高市首相は武部氏について、「農林水産行政に精通し、即戦力として国会対応も含めて活躍していただける」と説明。食料安全保障の強化や、先端技術を活用して食に関する課題の解決を目指すフードテックなどに取り組むよう指示したという。

 

 首相の説明だけを聞けば、実務能力を重視した人事と映る。しかし、先の政治部記者は、別の側面にも目を向ける。

 

「武部さんは、小泉純一郎政権で農相や党幹事長を務め、『偉大なるイエスマン』を自認した武部勤さんの長男です。旧二階派の継承を掲げる元総務相の武田良太さんのグループに所属し、2024年と2025年の党総裁選では同グループの小林鷹之政調会長の推薦人を務めました。党総裁の再選を目指す高市首相としては、武田さんのグループは何としても自陣に置きたいところ。武田さんのグループからは細野豪志さんが入閣しているので2人めになります。武部さんの起用は、やはり、派閥への配慮というところが大きいと思います。閣僚人事が政策遂行能力だけで決まるわけではないのは永田町の常ですから」(同前)

 

 武部氏の経歴をたどると、早稲田大学法学部を卒業後、日本興業銀行(現みずほ銀行)に入行。同行を退職後、米シカゴ大学の公共政策大学院に留学した。修了後に父の秘書となり、父の政界引退に伴って後継候補となった。

 

「世襲批判の急先鋒だった勤さんは引退会見で後継について記者から聞かれ、『息子のことは息子とは思っていない』という複雑な後継指名をしたことで、会見場にいた記者からは笑い声が上がりました。最終的には、長男の新さんが地盤を引き継ぎました。そのほか、義兄にあたる藤田幹雄氏は元議員で、動画配信番組『令和の虎』に出演したこともあります。実弟の毅氏は実業家で、夫人はタレントの田丸麻紀さんです」(同前)

 

 ピンチヒッターとして農相を引き受けた武部氏だが、早くも待ち受ける課題は少なくない。なかでも注目されるのが、米国産の生ジャガイモを巡る問題だ。

 

「ドナルド・トランプ大統領は、米国産生ジャガイモの輸入解禁を求めており、日本政府は前向きに検討しているとされています。ただ、武部氏の選挙区である北海道12区は、帯広市などを含む十勝地域です。自分の選挙基盤が、ジャガイモをはじめとする畑作農業が盛んな地域であることから、輸入を巡る政策判断は、調整力が試される局面となりそうです」

 

 就任にあたり、「農水行政にとって重要な局面を迎えている。重責をこなせるよう、これまで培ってきたものを全力で出し切りたい」と意気込んだ武部氏。即戦力となれるか──。

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出典元: SmartFLASH

著者: 『FLASH』編集部

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