
10月20日、自民党の萩生田光一幹事長代行は、2026年秋に想定される党総裁選への対応を問われ、「高市(早苗)総裁が次の総裁選挙に引き続き挑戦したいとの意向であれば支えていきたい」と明言した。さらに、「基本的には、一国の総理大臣が頻繁に代わることは、国際社会との関係を考えても望ましくないという一般論の延長として、私見を申し上げた」とつけ加えた。
「萩生田氏が幹事長代行という要職にあるのは、高市首相の“後ろ盾”があることが理由のひとつで、退陣すれば困るのは自分自身です。もっとも、萩生田氏ひとりに支えられても、高市首相の再選はありません。発言には議員や党員への結集を呼びかける意味もあるはずですが、党内ではあまり波及していませんね」(政治担当記者)
旧安倍派の清和会で起きた裏金問題で、派閥幹部として責任を追及されたことは、まだ多数の国民にとって記憶に新しい。ただ、派閥の持つ機能はいまでも必要とされる節もあり、実際、政策研究会のような形式で再結集する動きもある。
「現状では、萩生田氏に総理を目指す考えはないようです。とはいえ、派閥を束ねるような立場になりたいはず。旧清和会系議員の再結集がもっともオーソドックスな考え方になるものの、同じ旧安部派に所属していた、党選挙対策委員長の西村康稔(やすとし)氏が有力なライバルでしょう。同じ裏金問題を抱えているものの、選対委員長は全国を遊説に回るので、党本部に詰めている萩生田氏よりも議員に直接、働きかけることができる有利な立場。実際、小泉進次郎防衛相も、選対委員長になったことで党員に草の根的な支持が広がり、総裁選の有力候補に浮上しましたからね」(同前)
党総裁は、内閣の長として内閣総理大臣を務めることから、自民党では党務の責任は党幹事長が持つ。だが、鈴木俊一幹事長は高齢で体調もすぐれないことが多く、実質的な党務は代行である萩生田氏が、文字どおり『代行』しているとされる。すでに自民党議員の実質的な頂点にいるが、自身への求心力の維持を図るには、やはり高市首相の再選が重要だ。
「まだ先とはいえ、ライバルになる前総務相の林芳正氏は、強力すぎる総裁候補者です。できるなら無投票再選にしたいのが、高市首相としても本音でしょう。故・安倍晋三元首相や高市首相の“虎の威を借る”的なイメージが強い萩生田氏ですが、人に加える目くばせ、気配りは、なかなかほかの人にはできない芸当です。また、文部科学相として、安倍元首相の保守的な発想に紐づいた教育行政への介入を断固として許さなかったことなど、気骨もあるんですが、そこがあまり知られていないのは、ちょっと気の毒な感じはあります」
“私見”は本人の口から出た。だが、その声が党内でどこまで届くかは、まだ誰にも分からない。
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