
武部新農林水産大臣(写真・長谷川 新)
総理大臣に就任して1年になる高市早苗首相。10月21日に記者会見をおこない、「『公約』を一つずつ着実に実現していくことこそが使命であるとの思いで、この1年間走り続けてまいりました。臨時国会と今年の特別国会を通じて、政府提出法案74本をすべて成立させることができました」と、自画自賛した。
一方、相次いで大臣のスキャンダルが報じられ、政治記者は「高市首相のイライラはマックス状態だ」と指摘する。
「9月に第2次高市内閣が発足しましたが、今回は麻生太郎副総裁などの意見を反映させず、自身が作ったアンケートをもとに一本釣りした『自前内閣』です。
そのため、マスコミ世論調査で6割の有権者が『入閣に反対』としていた “裏金” 不記載議員も、『2回の選挙で禊は済んだ』と明言して、簗和生農林水産相と関芳弘文部科学相の2名を起用しました。
しかし、簗氏は後援会の懇親会で『選挙で応援しなかった首長の自治体の道路予算をカットした』と発言したことが発覚。さらに個人演説会に無料シャトルバスを運行したことも問題視され、追い詰められる形で事実上の更迭となりました。
そして関文科相は、永田町の議員会館で、禁止されている『政治資金パーティ』を開いて追及されています。簗氏の更迭が遅かったため『決断できない高市首相』というレッテルが貼られたことも、本人は気にしています」(自民党担当記者)
高市首相のイライラは「自業自得」と思えなくもないが、簗氏の後任として10月15日に指名された武部新衆院議員にもさっそくスキャンダルが出た。父は小泉純一郎政権下で「偉大なるイエスマン」と胸を張った元幹事長の武部勤氏だ。
「10月20日、『文春オンライン』が、2024年10月の衆院選の公示日に、国の公共事業を受注している選挙区内の企業から30万円の献金を受け取っていたことを報じました。さらに続報で、報酬の支払いを禁じている選挙運動員に86万円を渡した疑惑を伝えています。
武部氏はこれを認め、企業に返金して政治資金収支報告書を訂正したとぶら下がり会見で報告しました。
しかし、10月21日、今度は『デイリー新潮』が『疑惑のビールパーティ』として、2023年と2024年に開催された会費2000円でビールが飲み放題、抽選会で家電や野菜などが景品になった、1300人規模の政治資金パーティの詳細を報じました。
記事は、抽選会の景品が会費の2000円以上の価格だったものもあったと伝え、『有権者への利益供与ではないか』と指摘しています」(社会部記者)
武部農水相は21日、記者団に「(ビールパーティは)後援会が主催しました。抽選会の景品はホームセンターで買い求めた日用品・日用品雑貨なので、利益供与ではない」と釈明したが、自民党議員秘書は「自民党内からは『ホームセンターで買ったからセーフはないだろう』と失笑が漏れています」という。
元東京地検特捜部副部長で、衆院議員の経験もある弁護士の若狭勝氏に、政治資金パーティの景品について聞いた。
「ホームセンターで購入した日用品であろうと、2000円以下のものであろうと、政治資金パーティで地元の有権者に物品を渡すのは利益供与になります。
ただ、私が国会議員当時もそうでしたが、政治資金パーティでおみやげや景品を渡すのは、よくあるケースという実態があります。なかには、自転車を景品とした議員もいました。
武部さんが会見で『日用品』と言ったのは、言外に『ほかの議員はもっと多額の商品を出している』ということを仄めかしたのではないでしょうか」
議員も有権者も「昔からやってるから」という意識は改めないといけない。
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