
2024年12月12日に国会に姿を見せた麻生太郎氏。自民党内から「頬がこけた」という声も
「この1年、日本は間違いなく明るくなった」
自民党の麻生太郎副総裁は10月22日、自らがトップを務める「志公会(麻生派)」の会合で、発足から1年を迎えた高市早苗政権をこのように評して称えた。麻生氏は衆院選前の2026年1月にも、地元・福岡県での決起大会で「高市内閣になって日本は明るくなった。前の内閣と比べて明るくなったと思いませんか」と言って聴衆の笑いを誘っていた。
自民党内で麻生氏の存在感が増している。その源泉は「派閥」だ。
「裏金不記載問題で派閥が次々と解散するなか、麻生氏は『派閥が悪いわけじゃない、金を懐に入れるやつが悪いんだ』と麻生派を存続させました。
自民党が大勝した2026年2月の衆院選で当選した新人議員にとって、『永田町のイロハ』を教えてくれる派閥がないことは不安でしかありません。そうしたこともあり、唯一残った同派には新人議員11人が入会、所属人数は選挙前から18人増えて60人の大所帯になりました。
政治は『力は数』と言われるように、人数の多寡が影響力につながります。そう言ったことも知り尽くしている麻生氏は『首相を支えるために党内をまとめ、そして政策を具体化させるためにも固まりが必要』と主張して、派閥の活動を活発化させ、自らの存在も示しているのです」
10月22日の夜も、麻生氏は都内のホテルで萩生田光一幹事長代行、加藤勝信元官房長官ら、高市首相を支える党内グループ「国力研究会」の幹部と会食した。
政治ジャーナリストの青山和弘氏は、高市首相と麻生氏の関係をどのようにみているのだろうか。
「高市政権の1年を通じてみると、麻生さんと高市総理との関係がややギクシャクした時期もありましたが、それでも麻生さんは一貫して、『来年の総裁選で高市総理を再選させたい』という考えは変えていません。
それは自分が政権の中枢にいられるのは高市総理のおかげだということに加えて、『悲願の憲法改正に道筋を付けられるのは高市総理だ』という思いにほかなりません。高市総理も、今はそんな麻生さんを頼りにしています。今回の人事(組閣)の前には、高市総理は3回も麻生さんと直接面会して考えを聞きました」
麻生氏は「キングメーカー」なのだろうか。
「麻生さんは高市総理があと4年続けた次の総理大臣として、小林鷹之政調会長を念頭に置いています。そういう意味では、キングメーカーとして存在感を維持したいという強い意欲をうかがわせます。
それは保守政権を続けたいという思いのみならず、自らが引退した後に子供への選挙区引き継ぎをスムーズにしたいという思惑もあると見られます。敵が多い麻生さんなので、もし自分と距離のある執行部に変わった場合は、引退後に福岡8区の候補者が公募になるなどの可能性が否定できないからです」
麻生氏は周囲に「おごることなく、ひたむきにやっていきたい」と語ったという。その胸には計り知れないビジョンが秘められているのかもしれない。
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