
グレーのブランケットを脇においた高市早苗首相
10月27日午後の参議院外交防衛委員会で立憲民主党の辻元清美参院議員が質問に立った。
辻元氏は、10月2日午後9時30分から開催されたG7首脳オンライン会議に高市早苗首相が欠席した問題を追及している。会議には高市氏の代理としては遠藤和也外務審議官がワシントンから出席していた。
高市氏は、首脳オンライン会議当日の2日は、午後6時30分から午後7時45分まで、首相公邸で、麻生太郎党副総裁、鈴木俊一幹事長ら党役員と飲酒をともなう会食をおこなっており、午後7時54分に高市氏以外は全員出て、午後10時の時点で、高市氏は公邸にいたことがわかっている。また、茂木敏充外相は16日、オンライン会議の時間帯に議員宿舎にいたと答弁している。
辻元氏は10月16日の参院予算委員会でこの問題について、高市氏を追及していた。
政治部記者が言う。
「高市氏は辻元氏の質問に対し、本人ではなく代理出席でよいという話を受けたなどと答弁。また、欠席の理由のひとつとして、当日の開催直前に時間が確定したと説明したうえで、『オンライン会合に必要なかなり大きなディスプレイを使いますので、これ、あの業者の、あの事業者に頼みますので、整わないということで』と、設備の準備が整わなかったとも答弁していました」
辻元氏は19日夜、自身のXに【G7欠席問題】と題した長文の投稿をこうつづった。《高市総理は「開催直前に時間が確定したから、オンライン接続の業者が間に合わなかった」と欠席理由を説明している。しかし10月2日午後5時59分、ロイター通信は「マクロン仏大統領が、本日9時30分よりG7オンライン会議を主催と発表」と報じていた。》
ロイター通信が報道してから、オンライン会議が始まるまで3時間31分もの時間があったため、辻元氏は続けて、《なら、事務方の「外交上の大失態」ではないか? それとも誰かが嘘をいっているのか?そこで本日、外務省に確認した》とし、外務省とのやり取りを一問一答形式ですべて公開したのだ。
「辻元氏は、日本政府に開始時間の連絡が入ったのはいつか。3時間31分の間に業者が準備できなかったのかなどと外務省に質問しましたが、肝心な部分について外務省は『言えない』と回答を拒否しています。そして、最終的に外務省の担当者は『G7に関してはお答えできないということになってしまった』と吐露しています。『なってしまった』ということは、かん口令が敷かれたという意味でしょう」(前出の記者)
辻元氏は投稿の最後をこう締めくくった。
《職員は「何一つこちらの質問に答えるな」と釘を刺されているようだった。外務省も被害者であると考えるなら、これ以上詰めるのは気の毒だ。外務大臣に直接聞くしかないだろう。私は今期、参議院の外交防衛委員会に所属することになった。茂木外務大臣、続きは委員会質疑でやりましょう》
そして、27日の外交防衛委員会で茂木氏と対峙することとなった。
辻元氏は冒頭部分で、今回のG7首脳オンライン会議について「日本に直接(は関係が)薄いような課題であったとしても、どのような課題でも日本も結束して取り組むという日本のプレゼンスを示すためにも、総理大臣やせめて代理は外務大臣が出席すべく、そういう会議だと思っております」などと語り、質問に入った。
「直前というのは何時に連絡が来たんでしょうか」という辻元氏の問いに、茂木氏はのらりくらりと回答をはぐらかした後に「具体的に確定した時間については、これは外交上のやり取りでありますんで、これは控えさせていただきたいと思います」と答弁。
辻元氏は聞き方を変え、外務省に「フランスからG7開催の一報が入り、時間調整を開始したのは何時ですか」と尋ねた。外務省の担当者は「開催時間の調整が幾度もおこなわれておりましたところ、外交のやり取りに関わることでございますので、詳細は差し控えさせていただきたいと存じます」と答弁した。
また、高市氏が16日の参院予算委員会の答弁でオンライン会議に「必要であれば出ると言っていたが議題が米国と欧州の問題だったので『代理出席でよし』という話を受けた」と説明した部分にも注目。矛盾点をこう質問した。
「高市総理は直前まで出ようと思って業者も手配しようとしたけれど、業者も手配できなくて出れなかったと。しかし外務省はその前に総理は出ていただくような会議ではないと言った。これ矛盾すると思うんですけど、外務省、どっちが真実なんですか?」
これについても外務省の担当者は「これ以上の詳細につきましては、外交に関わります調整ですのでお答えは差し控えたいと存じます」と明らかにしなかった。辻元氏が思わず「総理が当日まで出るとおっしゃっていたかどうか、それ外交に関わるんですか?」と聞き直す場面もあった。
そして、最後のほうで、茂木氏が代理で出席しなかった事実を踏まえ、辻元氏は“ドタキャン説”を披露した。
2日夜に公邸で飲酒を伴う会食をしていたことに触れ、「宴会盛り上がってて、その直後のG7オンライン会議を総理がドタキャンしたんじゃないかという、そういう憶測が相当広がってますよ。ですから、どうだったのかと聞いているんです。で、ドタキャンだったから茂木大臣も参加する余裕がなかった。そこで元々シェルパとしてワシントンで参加待機していた遠藤外務審議官が急きょ代理に格上げをしてワシントンから日本の代表として出席した。これなら辻褄が合うんですよ。すーっと。今の説明ではまったくこの矛盾、要するに整合性がとれません」と推察したのだった。
外交上のやり取りという理由を盾に、回答を避け続ける外務省と茂木外相。ドタキャン説を覆すためにも、高市氏は首相としてみずから説明してもよさそうな気もするのだが……。
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