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横領疑惑の田母神俊雄「盟友」が本誌に買収工作を告発していた

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2016.03.09 15:15 最終更新日:2016.03.10 18:50

横領疑惑の田母神俊雄「盟友」が本誌に買収工作を告発していた

本誌の直撃を受ける田母神氏

 

 東京地裁特捜部が強制捜査に乗り出した、元航空幕僚長の田母神俊雄氏(67)らの政治資金横領疑惑。田母神氏はすでに特捜部から任意の聴取を受けている。

 

 今回の問題が発覚したのは2015年2月17日にさかのぼる。前年の都知事選で、田母神陣営の選対本部長を務めた水島総(さとる)氏が、この日、経営するネットテレビ「日本文化チャンネル桜」で巨額の使途不明金があると明らかにしたのだ。

 

 その後、水島氏は本誌に詳細を告発している。以下、2015年3月17日号より引用する。

 

「私は選対本部長としてお金の面も含めて理想的な選挙をやったつもりでした。しかし、現実としてこういう疑惑が出てきてしまった。昨年2月の都知事選では1億2000万円の支援をいただき、12月の衆院選までの間にさらに2000万円、合計1億4000万円の資金が集まりました。そのうち3700万円を選挙に使った。

 

 しかし、1億円ほど残っているはずの資金がもう1000万円しかなく、経費も払えないと田母神さんから相談を受けたのです。これはいったいどういうことなのか。私の責任として真相を明らかにしなければならない。その思いであえて告発したのです。

 

 田母神さんは会見で選挙費用は6000万円かかったと言いましたが、これは嘘ですよ。去年3月の都知事選の報告パーティでは、田母神さんも会計責任者も全員が『3700万円』という認識だった。それがいつの間にか2300万円も増えている。ありえない」

 

 当時、田母神氏は早々に会見を開き、自身の政治団体「田母神としおの会」で会計責任者を務めていた50代のA氏が3000万円を私的に流用、生活費や韓国クラブでの遊興費にあてていたと釈明した。

 

 だが、水島氏は使途不明金は選挙での買収資金だったのではないかと主張する。

 

「都知事選の報告パーティの直後に事務局長とA氏がここにやってきた。そして私に『水島本部長400万円』と書かれたリストを見せてきたのです。私は2人を怒鳴りつけましたよ。ところが、その後、今度はA氏が一人でやってきて、札束が入った紙袋を渡そうとした。中は見ていないが、厚さからみて100万円の束がいくつか入っていたと思う。

 

 もちろん、このときも怒鳴って帰しました。彼らはなんとしても私にカネを渡そうとしていた」

 

 本誌が都内の自宅前で田母神氏を直撃したのは2月25日朝。田母神氏は「私が悪いことをしているようで困惑している」と苦笑しながら答えた。

 

「都知事選にかかった費用は6000万円です。通帳残高を見たら、昨年2月9日の都知事選を終えた時点での残高は、政治資金1億2000万円からその金額を引いた約6000万円でした」と、水島氏がいう選挙費用「3700 万円」を否定。

 

「政治資金から使途不明になっているのは事実で、使い込んだのは会計責任者のAなのも間違いない。韓国クラブにも行ったと白状しましたよ。

 

 しかし、報じられているような1回10万円なんて高額ではない。1万円程度を数回だと言っていました。残りは生活費と遊興費に使ったそうですが、その全額を使いきれるわけがないので、おそらくどこかに秘匿していると思います。

 

 弁護士と相談しながら、返還させる手続きを進めています。Aも金策に走っているようで、返済も順調です」

 

 そして61万票を獲得した都知事選挙での「買収リスト」疑惑については、

 

「リストの存在自体知りません。そもそも、選対本部長は水島さんですよ。彼に黙って、スタッフが独断で買収工作などできないでしょう」

 

 と疑問を呈していた。

 はたして、捜査結果はどうなるのか。

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