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横領疑惑の田母神氏、本誌に「談合と終身雇用制は必要」と激白
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2016.03.10 17:35 最終更新日:2016.03.10 17:35
政治資金をめぐる横領疑惑で、事務所などが家宅捜索された元航空幕僚長の田母神俊雄氏(67)。
田母神氏は防衛大学を出て、1971年に航空自衛隊に入隊。2007年に空自トップの航空幕僚長に就任した。
ところが、2008年に「日本が侵略国家というのは濡れ衣だ」などとする懸賞論文の執筆が発覚し、更迭されている。
防衛省をやめてからは、講演や原稿の執筆で八面六臂の大活躍。かつて本誌の取材にも「核武装は必要、憲法第9条は廃棄せよ」などとタカ派の発言を繰り返した。
その一方で、「合理主義一辺倒になり、他者への優しさを忘れたことが今の日本の没落を招いた」と、談合や終身雇用制の必要も強く主張している。以下は、2009年6月9日号に掲載された本人のインタビューだ。
「日本の社会はもともと寛容度の高い社会だった。ところがうるさく言う人がいっぱい出てきたんです。欧米のように規則、規則ってね。
談合なんかもそう。悪の権化だと思われている。でも、談合したって値段が無限に上がるわけじゃないんです。予算の上限が決まっているんだから。限られたパイをみんなに分け与えましょうっていう優しいシステムだったわけ。
競争入札一辺倒になると、2社3社落ちこぼれが出ます。そうしたら今度は国がセーフティネットを作らなくてはならない。1つ1つの工事は安くなるかもしれないが、トータルしたらどっちが安いかなんてわからないですよ。
昔は悪いことさえしなかったら食っていけるという安心感が日本にはあった。今は悪いことをしなくても、いつリストラでクビになるかわからない。そういう社会がいい社会ですか? 安心して暮らせる社会がいい社会に決まっているじゃないですか」
空自のトップだっただけに、常に「国益」について考えつづけた田母神氏。だが、もし横領をしていたのが事実なら、発言とは裏腹に、私利私欲に走っていたことになる。
田母神氏は本誌にこうも語っていた。
「最近よく耳にするでしょう?『人生は一度きりだから自分の人生を生きるんです』とかね。そんなのは大間違いです。人は自分の幸せのためだけに生きたって満足できない。日本人はそういうDNAを持っているんです。誰かのために役に立って初めて幸せになれる。やっぱり世のため人のために役立つ、そういう心構えが欲しいですよ。『志は高く。そして熱く燃える』です」
この言葉をもう一度、噛みしめてほしい。