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「東電OL殺人」の現場アパートはいま「民泊」になっていた
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2019.01.08 06:00 最終更新日:2019.01.08 06:00
昼はエリートOL、夜は街頭で客を誘う娼婦。2つの顔を持つといわれた女性が被害に遭った「東電OL殺人」の現場アパートは、驚いたことに今もなお残っていた。
1966年に建てられたため事件当時もかなり古かったが、現在はほとんど「朽ち果てた」と言ってもいい外観だ。近隣の飲食店員らに聞くとーー。
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「中国人らしき人たちが住んでるみたい。夜中によく出入りしてるよ」
「民泊にも使われているようです。大きなスーツケースを転がして、白人の方が部屋に入っていくのをよく見ます」
なるほど、現場となった部屋のドアの鍵は、民泊に使われる部屋でよく見られる「テンキー錠」に変わっていた。
登記を確認すると、短期間に所有者が次々と変わっていて、事件の影響の大きさを物語る。現在の所有企業に問い合わせると、「ご指摘の物件は管理会社にまかせているので弊社で詳細はわかりません。管理会社の連絡先ですか? お教えできません」と、“民泊” 利用を否定しなかった。
■「座間9人殺し」の現場はいま
「殺すことにためらいはなかった」
白石隆浩被告(27)が自宅アパートで男女9人を殺害、遺体を衣装ケースに保管して世間を震撼させた猟奇殺人。その現場は今どうなっているのか。
座間市内の、最寄り駅から徒歩5分のアパートは、2階建てで全部屋。事件当時は11部屋が入居していたという。
「事件後にも空室への入居希望者がいたそうですが、警察から現場保存を要請された大家さんが断わったと聞いてます。
駅近で家賃が約2万円と手ごろなため、あれだけの事件にもかかわらず、当初は退去希望者も出なかったようです。
現場になった部屋ですか? しばらくは白石被告が借りたままで、家賃も本人の銀行口座から払われていたそうです。あの部屋が今どうなっているかはわかりませんけど」(地元不動産会社)
最近設置されたらしい新品の防犯カメラが監視するアパートを見ると、現場の部屋は雨戸が閉まり、中を窺うことはできなかった。少なくとも2部屋にはカーテンがなく、空室になっているようだ。
「夏に神主さんがお祓いしたんだけど、気味悪さは残ってますよ。その後、退去した方も数人いるようです」と近隣住民は暗い表情で語った。
事故物件公示サイトを運営する大島てる氏は「事件や事故があったことを隠すため、物件名自体が変えられることがある」と話す。
その1例が、「神隠し殺人」と呼ばれる事件が起きた、江東区のウオーターフロントにある高層マンションだ。このマンションに住む星島貴徳受刑者(43)が殺人、死体遺棄で逮捕されたが、被害者女性の遺体が切断されて排水口に流された悲惨な事件だった。
事件はマンション完成から2カ月後に起きた。
「事件後すぐにマンション名が変わりました。そのままだとイメージが悪かったからでしょうね。今も空室は多いですが」と住民は話す。管理会社に名称変更の経緯を聞くと「お答えは控えさせていただきます」とのことだった。
おおしまてる
インターネット上で、火事、自殺、殺人などで死者が出た不動産物件を「事故物件」として公示するサイトを運営する、「事故物件」の第1人者
(週刊FLASH DIAMOND 2018年11月10日増刊号)