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フランスで訴追される「JOC竹田会長」贈賄疑惑をかんたん整理社会・政治 2019.01.11

JOC公式サイトより

 

 明治天皇のひ孫である竹田恆和氏が、2020年の東京オリンピック招致をめぐり、贈賄の疑いで訴追されると、フランスの新聞「ル・モンド」などが報じた。

 

 竹田氏は、馬術で1972年のミュンヘンオリンピック、1976年モントリオール五輪に出場しており、現在は、日本オリンピック委員会(JOC)の会長で、国際オリンピック委員会(IOC)の委員でもある重鎮だ。

 

 

 報道によれば、竹田氏は招致のため200万ユーロ(約2億3000万円)を支払ったというのだが、いったいどのような疑惑なのか。

 

 もともとこの疑惑は、イギリスの新聞「ガーディアン」が2016年5月11日にスクープしたもの。この報道などをもとに、複雑な贈賄の構図を整理してみたい。

 

 中心となるのは、1999年から2015年まで国際陸連の会長を務めたラミーヌ・ディアク氏。ディアク氏は、投票権を持つIOC委員で、東京五輪に賛成票を投じている。

 

 2013年7月、東京五輪招致委員会からシンガポールのコンサル会社「ブラック・タイディングス社」の秘密口座に、日本円で9500万円振り込まれた。

 

 この口座の持ち主の親友がディアク氏の息子なのだ。「ブラック・タイディングス社」はマンションの一室にあるペーパーカンパニーとの報道もある。

 

 つまり、シンガポールのペーパーカンパニー経由で、票を買ったという疑惑なのだ。

 

 9500万円が振り込まれた2カ月後、東京への招致が決定。
 そして、翌月、さらに1億3500万円が振り込まれている。

 

 なお、ディアク氏は、ロシアのドーピング違反に対する制裁を見送ったことで謝礼をもらったとされ、その後、汚職で逮捕されている。

 

 この疑惑に対し、JOCは調査チームを設置し、透明性に問題があったものの、違法性はなかったと結論づけている。

 

 だが、その後も疑惑の火は消えなかった。2017年9月には、ブラジル司法当局が、東京五輪とリオ五輪の両方で、ディアク氏の息子に金銭が渡っていると明らかにしている。

 

 今後、竹田氏はフランスで訴追される見込みだが、いったいなぜフランスだったのか。

 

 実は、この一連の疑惑を最初に発見したのがフランスの検察なのだ。先のロシアのドーピング事件をきっかけに国際陸連の汚職を捜査していたところ、謎の送金を発見したという流れだ。

 

 今回の疑惑は構図が複雑で、日本でもあまり大きく報じられなかった。竹田会長も、事情聴取は認めたものの、訴追や疑惑については否定している。一部には、カルロス・ゴーン起訴への意趣返しとも言われるが、この問題が抱える闇は、実に深いのだ。

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