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竹田恒和氏の会見はわずか7分…「JOC」は説明不足がすぎる

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2019.01.15 19:03 最終更新日:2019.01.15 19:03

竹田恒和氏の会見はわずか7分…「JOC」は説明不足がすぎる

 

 1月6日に初回を迎えた今年の大河ドラマ『いだてん』。そのなかで、日本初の五輪参加を目指す柔道の父・嘉納治五郎(役所浩司)はこう語る。

 

「平和のための真剣勝負。相手を憎むんではなくて、認めたうえで勝とうとする。相互理解だ。それがオリンピックの精神であり、日本の武道の精神だ」

 

 

 オリンピックというものの存在がほとんど知られていなかった明治時代、嘉納がオリンピック、スポーツへの理解のなさに嘆くシーンだ。ドラマ内では、ところどころで嘉納が「スポーツの精神」を説明するシーンが出てくる。
 

 一方、1月15日に開かれたある会見では、「説明がなさすぎる」と批判が続出した。

 

 1月11日、フランス当局がJOC(日本オリンピック委員会)会長の贈賄疑惑の捜査を開始したというニュースが流れた。15日の会見では、JOC会長の竹田恒和氏(71)が、その弁明をおこなうはずだった。

 

 だが、竹田氏は「フランス当局と協力して自ら潔白を証明すべく全力を尽くす」と語り、疑惑への関与は「まったくあり得ない」と否定するにとどまった。会見はわずか7分で終了。記者からの質問は、一切受け付けなかった。

 

 これには、新聞の読み比べで知られるプチ鹿島氏が「7分。五輪新記録叩き出した。」と皮肉を込めてツイートするなど、 “大本営発表” の姿勢に驚きの声が続出している。

 

「JOCの『お上っぷり』は、年々増している。いまに始まったことでないですよ」

 

 こう語るのは、五輪競技を取材するスポーツライター。彼が続ける。

 

「昨年の平昌五輪の際の『壮行会規制』が記憶に新しいです。当時JOCは、五輪へ選手を派遣する企業や学校が開催する壮行会やパブリックビューイングが『不正便乗商法』だとして、非公開にするよう通達していました。

 

 冬季五輪の選手は報道される機会が少ない。なので、多くの報道陣が集まる4年に1度の五輪壮行会こそが、日ごろ選手を支えている企業や学校にとっては最大の宣伝の機会。加えて、地元の応援機運を高める行事であるにもかかわらず、JOCはそれを規制した。

 

『自分たちの違反で、選手を動揺させてはいけない』と選手を派遣する企業や学校の多くは、泣く泣く自粛することになりました」

 

 この規制に対しても、平昌五輪後に批判が噴出。日本商工会議所と東京商工会議所は、2020年の東京五輪ではその規制を撤廃する要望書を提出した。

 

「壮行会の規制も、『スポンサー・ファースト』のためにおこなわれたもの。そんな状況で今回の贈賄疑惑です。これでは、五輪に関わる多くの人たちの失望や落胆を大きくするだけ。JOCはいろいろなことをきちんと説明すべきでしょう」(前出・スポーツライター)

 

 初代JOC会長の嘉納治五郎は、五輪の一般への普及を望んだ。その意志はどこで変わってしまったのか。

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