社会・政治
韓国でアダルトサイトが遮断され、ネットに苦悶の声が氾濫
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2019.02.13 22:21 最終更新日:2019.02.13 22:34
《日本のアダルト動画の販売サイトも見られない!》
《なぜ成人向けコンテンツを大人が見る権利を、政府は奪うのだ!》
韓国のネット掲示板「clien」が大荒れに荒れている。コトの発端は、2月11日から、韓国政府が違法認定した有害サイトへのアクセスを、全面的に遮断したこと。有害サイトの多くが海外のAVサイトだったため、「これでは一人寂しい夜はどうしたらいいのか」と騒動になったのだ。
昨年秋ごろから、韓国政府は違法有害サイトの遮断を続けてきた。ただ、これまではサイトのアドレスを改変することで回避できた。
だが、今回は新しい技術が導入されたため、いまはまだ掲示板でさまざまな回避方法について投稿が飛び交っているところだ。明確な回避策が出回るまで、韓国の男たちは寂しい夜を過ごすことになる。
今回の遮断技術は通信の中身を覗き込むことから、憲法違反との声もあるが、こうした声は政府に届きそうもない。
それにしても、なぜ韓国ではこんな事態になったのか。日本在住の韓国人がこう明かす。
「韓国では、ここ数年、フェミニストの影響が強くなっているんです。その象徴が、2016年10月に刊行された『82年生まれ、 キム・ジヨン』という本で、現代韓国女性の生きづらさを描いたことで、100万部のベストセラーになりました。
こうした本の影響もあり、ポルノを見る目が厳しくなってきたんです。そのうえで、違法サイトの収益源を断つべく、政府は取り締まりを強めてきたのです」
実は、この遮断が実施された日は、韓国男にとって快哉を叫びたくなる日であった。ソウル高等法院が、「リアルドールの輸入は合法である」との判断を下したからだ。
韓国では、2014年、アダルトグッズを規制する一環で、「アダルトグッズ通関審査委員会」が設けられた。委員会は、「風紀を乱したり、女性の性的羞恥心を誘発する」かどうかを基準に輸入を認めるかどうか決定する。
関税法も「風紀を乱す人形」などの輸出入を禁止したため、シリコンで作られた「オナホール」は合法だが、顔のついた「リアルドール」は輸入禁止となっていた。だが、このたびの判決で、晴れて「リアルドール」の輸入が認められたのだ。
そんなハレの日に起きたネットAV遮断だけに、男たちは怒りの声を(ひっそりと)上げたのだ。もともと韓国ではアダルトビデオの審査がとても厳しく、日本のAVが大人気。それが楽しめないとしたら……。
なお、日本ではそんな事態になるわけがないと思うのは早計だ。
実は、2月13日、ロシア政府が、世界のウェブからロシアのウェブを遮断する「ネット鎖国」を試行する方針が明らかになった。すでに中国ではネット遮断が現実となっているし、世界的にネットへのアクセスが制限され始めている。いつ日本も違法AVサイトが見られなくなるかわからないのだ。
日本でも「ネット鎖国」がおこなわれるのか、世界の流れを注視しておきたい。