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不適切動画「バイトテロ」なぜ頻発するのか社会・政治 2019.02.24

 

 コンビニや飲食店のアルバイト従業員による度が過ぎたSNS投稿が、各地で相次いでいる。若者による「バカ動画投稿」はなぜ頻発するのか?

 

「アップするほうはただの『おふざけ』かもしれませんが、特に悪質なケースでは、刑事告訴・告発がなされることもあります。仮に『業務妨害罪』と認定されれば、3年以下の懲役、または50万円以下の罰金刑が科せられます」(不適切動画に詳しい弁護士)

 

 

 昨今、世間を賑わせているコンビニや飲食店のアルバイト従業員による不適切動画の数々。これらの投稿は、「バイトテロ」と呼ばれている。

 

 2013年には、アルバイト従業員のバイトテロによって閉店に追い込まれた個人経営の蕎麦屋の店主が、アルバイト4人に対し、計1385万円の損害賠償を請求したケースもあった(実際の和解金は、4人ぶん合わせて200万円)。

 

 加害者、被害者双方にリスクしかないにも関わらず、いっこうにバイトテロが減らない背景には何があるのか。外食ジャーナリストの中村芳平氏は次のように語る。

 

「いまや、飲食業やコンビニは、アルバイトの売り手市場。2018年夏ごろから、時給相場も1000円を突破、アルバイトがちやほやされ、採用基準が甘くなっている。

 

 現場では、店長や社員が舐められるようになってきた。コンビニや外食企業に集中してバイトテロが起こる背景には、人手不足の常態化からくる疲労感やモラル崩壊があると思います」

 

 若者たちが、こぞってやっているインスタグラムの「ストーリー」や「TikTok」の流行もあって、不適切動画の投稿が増えているとする論調も多いが、時事問題にも詳しい文筆家の古谷経衡氏の見方は違う。

 

「増えているんじゃなくて、今みたいに動画をアップするツールがなかったから誰も気づかなかっただけ。気に入らない客の料理にこっそり唾を入れて出すとか、そういうことは昔からいくらでもあったんですよ。

 

 解決策? 勤務時間は休憩時間も含め、スマホを鍵つきの金庫に入れて正社員が預かる。そうすれば物理的に撮れないんだから、すべて解決ですよ」

 

 前出の弁護士によると、「かつて競合店を潰すために、ライバル店がバイトテロ要員を雇って送り込んだ」という悪質な嫌がらせもあったという。

 

 中村氏が警告する。

 

「少人数のアルバイトで店舗を運営するというやり方に限界がある。人件費高騰が避けられないなか、今までのビジネスモデルを改革しない限り、このような事件は再び起きるでしょう」

 

 本誌は、バイトテロが起きた各社に今後の対応などを質問した。2018年12月、厨房の従業員が、床にこすりつけた鶏肉をそのままフライヤーに入れて調理した「ビッグエコー」では、

 

「2018年12月に警察に被害届を提出。捜査結果を踏まえて、損害賠償請求等の法的手続きを含めた準備を進める。今後は、店舗管理者にコンプライアンス教育の徹底及び、従業員とのコミュニケーションの強化を図る。また、アルバイト従業員には、給与・研修面等で適正な処遇の実現を目指す」とのことだった。

 

 2019年2月、従業員がまな板で切った食材を「ここがポイントなんですけど、これをもう捨てます」と言ってゴミ箱に投げ入れ、それを再びまな板に戻して調理した「くら寿司」では、

 

「動画は4日に把握し、当該従業員2名に対して8日に退職処分を言い渡した。また、刑事、民事での法的措置を準備中。今後は、勉強会という形での注意喚起に加えて、厨房に設置しているカメラによる防犯管理を強化」とのことだった。

 

 安易な動画投稿により、一生を棒に振る可能性が高いのだ。

 

(週刊FLASH 2019年3月5日号)

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