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籠池泰典、一文なしで自己破産へ「落ちてる夏みかん拾って…」社会・政治 2019.03.15

左から籠池泰典被告、藤原航弁護士

 

 本誌記者に、籠池諄子被告(62)から、涙声の電話がかかってきたのは、6日の0時ごろのこと。

 

「主人のお母さんがさきほど亡くなりました」

 

 

 結局、ほとんど眠ることなく、6日の初公判を迎えた籠池泰典被告(66)だったが、歩いて大阪地裁入りする際の表情は力強かった。

 

「国策捜査そして国策逮捕、国策勾留は絶対許しません」

 

 法廷での意見陳述。検察側を激しく批判するたびに、座っていた証人席から顔を上げ、検事たちを睨む。戦う意思に揺らぎはないようだ。

 

 森友学園の理事長職を退いてから2年。意気軒昂な籠池被告夫妻だが、その私生活が苛烈な状況に置かれていることは知られていない。

 

 逮捕前に連日、マスコミが詰めかけ、「籠池劇場」の舞台ともなった豊中市の自宅は、民事再生中である森友学園の管財人の申し立てにより競売にかけられ、不動産業者が落札。2018年12月に明け渡した。現在、夫妻は大阪府内の賃貸住宅にひっそりと暮らす。

 

 泰典被告は森友学園以外に、籠池学園の理事長でもあり、この学校法人は、大阪市住之江区に幼稚園の土地建物を所有していた。こちらは、固定資産税の滞納により、大阪市に差し押さえられて公売。2018年12月、落札業者に引き渡された。

 

 社会部記者が補足する。

 

「同じく泰典氏が理事を務める、社会福祉法人『肇國舎』が経営していた『高等森友学園保育園』は2017年12月、大阪市により設置認可を取り消された。2018年7月には、管財人により『建物収去土地明渡請求』の訴訟を起こされています」

 

 つまり、泰典被告の手から離れたも同然の状態だ。泰典被告が怒りを滲ませる。

 

「大阪府、大阪市、そして管財人は、私が勾留中で手も足も出ない状況下に、着々と収奪の手続きを進めておりました。こんなことが、許されていいのでしょうか。松井一郎大阪府知事、吉村洋文市長だけは絶対に許せません」

 

 定期収入を失った夫妻はどのように暮らしているのだろうか。諄子被告に尋ねると、

 

「意外になんとかやっていけてるんですよ。財布にあと1000円しかないと思っていたら、テレビ局から出演の謝礼が振り込まれたり。

 

 もっとも、スーパーでは半額セールのものばかり狙うようになりましたね。お父さんは犬の散歩のとき、道に落ちている夏みかんを拾ってくるので、貴重なビタミン源(笑)。私はいまがいちばん幸せなんですよ」

 

 こんなことを明るく答えるのだから、驚いてしまう。なにしろ自宅には、さまざまな機関からの「催告書」などがひっきりなしに届いているからだ。あちこちから訴訟も起こされている。

 

「瑞穂の國記念小學院」を建てた藤原工業からは、2017年11月に1億円の支払いを求める損害賠償請求を提訴され、現在も訴訟は継続中。

 

 2019年1月には、りそな銀行に5000万円の「連帯債務保証履行」を求める裁判も起こされた。まさに一文なし状態だ。泰典被告が語る。

 

「家内はともかく、私のほうは『いずれ自己破産をしなくてはならないな』と腹を括っています。でも、お国のためにやらなくてはならないことが残っている。

 

 国会中継は、欠かさず見ていますよ。国の根幹である統計をいじるような、不埒な安倍政権に終止符を打つべく、秘策を練っているところです」

 

 この男、やはり目が離せない。


取材&文・赤澤竜也(本誌記者)

 

(週刊FLASH 2019年3月26日号)

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