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ついに逮捕「ウィキリークス創設者」なぜいま身柄拘束された?社会・政治 2019.04.16

写真:ロイター/アフロ

 

 ロンドンにあるエクアドルの大使館に逃れて7年。4月11日、踏み込んだ英国の警察によってついに身柄を拘束されたジュリアン・アサンジ氏。言わずと知れたウィキリークスの創業者だ。アメリカ政府機関のコンピュータ・システムに侵入し、膨大な極秘情報を盗み出し、ネット上に公開してきた張本人である。

 

 思い起こせば、2016年の大統領選挙の期間中、ヒラリー・クリントン候補のメールがウィキリークスによって暴露された。当時、ドナルド・トランプ候補は拍手喝采で、「ウィキリークス万歳! 俺はウィキリークスを愛している!」と絶賛。選挙期間中、トランプ候補がウィキリークスに言及した回数は164回に達した。

 

 

 その意味では、「トランプ大統領の誕生に大きく貢献した」といっても過言ではないが、今回、アサンジ氏が逮捕されると、態度を一変させた。

 

 曰く「ウィキリークスなんて知らない。アサンジなる男にも関心がない」。「君子豹変」とはよく言ったものだが、トランプ大統領ほど発言を180度簡単に変えてしまう人物も珍しい。

 

 しかし、豹変するにはワケがある。実は、今回の逮捕劇はアメリカ政府の強い要請を受けて、エクアドル政府が動き、英国の警察が強制的にアサンジ氏を拘束した。

 

 言論や表現の自由を奪う行為として非難の声も聞かれるし、内部告発者の声を世界に発信してきたウィキリークスだけに、アメリカ政府が隠そうとしてきた活動が再び隠蔽されてしまうことを危惧する声も大きい。

 

 とはいえ、ロシアによる選挙介入疑惑がある程度晴れ、来年の大統領選での再選に弾みをつけようとするトランプ陣営にとっては、トランプ大統領の子供らが父親の威を借り、国内のみならず、海外市場でのビジネスを有利に展開していることを裏付けるような情報が公開されては困るというわけだ。

 

 実は、アサンジ氏がエクアドルの大使館に逃げ込んだのは理由があった。当時のエクアドルのコレア大統領は徹底した反米主義者。そのため、アサンジ氏を喜んで匿い、ロンドンのエクアドル大使館をウィキリークスの活動本部にさせたのである。毎年100万ドルの資金を提供し、アサンジ氏を支援した。

 

 ところが、その結果、エクアドルとアメリカの関係は悪化の一途をたどることに。エクアドルからアメリカへの輸出は激減。困ったコレア大統領は中国に経済支援を要請。しかし、経済は好転せず、ついにコレア政権は崩壊し、2017年にモレノ新大統領が誕生することになった。

 

 新大統領はアメリカとの関係修復に舵を切った。そこで、昨年6月、エクアドルに乗り込んだのがアメリカのペンス副大統領であった。

 

 その結果、エクアドルは国際通貨基金から42億ドルの緊急融資を受けることができた。このままでは自分の身が危ないと判断したアサンジ氏は、モレノ大統領とその親族がパナマに有する隠し口座の情報を掴み、ウィキリークスとは別ルートで公開すると脅し、身の安全を図ろうとした。

 

 しかし、アメリカの後ろ盾を得たモレノ大統領は「自分は不正な資産隠しなどしていない。アサンジこそ犯罪者で、盗人猛々しい。これ以上、大使館を使わせることはできない」とアメリカへの引き渡しを決めたというわけだ。

 

 逮捕されたときのアサンジ氏は、まるで別人のような風貌をしていた。今回の身柄拘束を機に、内部告発という情報の流れにも変化が起きるかもしれない。(国際政治経済学者・浜田和幸)

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