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神戸山口組、大晦日は格闘技イベントをテレビ観戦

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2016.04.07 20:06 最終更新日:2016.04.07 20:07

神戸山口組、大晦日は格闘技イベントをテレビ観戦

初詣する六代目山口組司忍組長

 

「順番がきたから柏手(かしわで)を打って頭を下げようとしたら、賽銭箱の向こうの拝殿にいきなり組長さんが現われたので、思わず拝んでしまいました。組長さんは一生懸命お参りしていましたよ」

 

 新年が明けて間もない元日の0時過ぎ。六代目山口組司忍組長が、山口組総本部の近くにある兵庫県神戸護國神社に現われた。参拝に訪れた近隣の女子大生は冒頭のように笑いながら話したが、分裂後初の初詣とあって、例年と違い超厳戒態勢。40 人ほどの警察官が取り囲む物々しい雰囲気だった。

 

「昨年までは暴排条例のため、兵庫県警は集団参拝を認めず、3、4人ずつを一般参拝者と一緒に並ばせて参拝させていた。

 

 ところが今年は、分裂騒動のために、不測の事態に備えて、わざわざロープを張って一般参拝者や報道陣から隔離。組長を建物の横にある入口から拝殿内に入らせ、幹部らとともに参拝させた。

 

 本来なら暴排条例に抵触するところだが、県警も警備上やむをえず、苦肉の策を取ったようだ」(ヤクザに詳しいジャーナリスト)

 

 例年12月におこなっていた山口組総本部の餅つきや、ハロウィンに近所の子供たちにお菓子を配る行事をことごとく中止した山口組。だが、初詣は中止しなかった。

 

「毎年、大晦日の夜10時に直参組長が総本部に集合し、その後に執行部が初詣するのが山口組の恒例だった。ところが、今回は直参組長だけではなく、各組の若頭や本部長も集まった。総勢160人を超える人数。司忍組長は組織を引き締めるためにあえて集合させたのだろう」(前出・ジャーナリスト)

 

 例年と違うのはそれだけではない。

 

 いつもなら司組長が幹部を引き連れて神社に現われる。ところが、今年は橋本弘文統括委員長や大原宏延本部長、竹内照明若頭補佐をはじめとする執行部が事前に本殿横に集合。そこに司組長が車で乗りつけるという方法を取った。

 

 一方の神戸山口組。大晦日に山健組本部に、礼服に白ネクタイの井上邦雄組長と一部の直参組長らが集まったが、組としての元日の初詣はなかったという。神戸山口組関係者が明かす。

 

「神戸山口組としての納会はすませているので、年末年始の行事は各組織の裁量でおこなうことになっている」

 

 この日は井上組長を囲み、幹部たちで静かに新年を迎えたようだ。

 

「神戸山口組は指定暴力団に指定されていないので、予算の関係から、(初詣に行かれても)六代目山口組と同程度の警備を敷くことが難しい」(警察関係者)

 

 とはいえ、「両団体が突発的な小競り合いになれば、警察の責任問題になるので、警察は神戸山口組に初詣に行くことを“遠慮”してもらったと考えていい」(前出・神戸山口組関係者)という。

 

 神戸山口組の組長らが集まるさなか、関連施設の1階に陣取って待機する組員らは、大晦日におこなわれた格闘技イベント「RIZIN」をテレビ観戦して盛り上がっていた。六代目山口組と神戸山口組の両組長は元日に何を祈ったのだろうか。

 

(週刊FLASH 2016年1月19日号)

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