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知っておきたい「踏み間違い事故」86%は65歳以上だった
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2019.04.26 06:00 最終更新日:2019.04.26 06:00
「人をいっぱいひいてしまった」。息子にそう電話していた。
4月19日の午後、豊島区東池袋で、信号無視をした乗用車が歩行者を次々とはね、近くに住む主婦・松永真菜さん(31)と長女・莉子ちゃん(3)が亡くなった。
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車を運転していたのは旧通産省の元エリート官僚、飯塚幸三・元工業技術院長(87)だった。東大を卒業し通産省に入省、1991年に退省後は、クボタで副社長まで務めた。
1年ほど前から足を悪くし、杖をついていた。駐車に手間取る様子がよく目撃されていたという。
飯塚元院長の車(冒頭の写真右)は、次々と事故を起こし、ごみ収集車(写真左)に衝突。車に故障の形跡はないという。交通ジャーナリストの今井亮一氏が語る。
「この事故の原因が、車の故障でないとすると、考えるべき点があります。警察庁による2015年の統計では、ブレーキとアクセルの踏み間違いによる死亡事故は全国で58件。50件(86%)が65歳以上、うち34件(59%)
踏み間違いは起きるもの。そう認識して、いろいろ開発されている踏み間違いを防ぐ装置を、高齢者の車に装備するのに補助金をつける。さらには一定の年齢を越えたら基本的に一律、免許を失効するといった施策が必要です」
(週刊FLASH 2019年5月7・14・21日合併号)