「A子は別れた後、『自分にも責任があるし、誘われてついていかなければよかった……』と自分を責めていました」
こう話すのは、A子さん(47)の知人だ。A子さんは、不倫をしていた。その後、夫と別れた。
不倫相手は、米海兵隊普天間基地の辺野古沖移設反対を掲げる「オール沖縄」の期待を背に、4月21日の沖縄3区補選に、玉城デニー沖縄県知事の地盤を引き継ぐ形で当選した、屋良朝博衆議院議員(56)だった。
屋良氏が基地問題の専門家として在籍していた沖縄タイムスの関係者は、こう明かす。
「屋良氏とA子さんの関係があったのは、2002年ごろ。当時屋良氏は中部支社の編集部長で、彼女は入社したばかりの契約のスタッフ。
屋良氏は、昼食によく誘っていたが、だんだん夜の取材に同行させるようになった。『家に送るし、荷物持ちでもやって』と誘い出したそうだ。上司と部下の関係で、彼女も断わりづらかったのだろう」
上下関係を利用したパワハラは、不倫に発展した。
「初めはA子も、『政治家と話ができた』と喜んでいました。しかし1年ほどで、肉体関係を持ってしまった。週に2、3回は2人で会っていたんです」(前出・A子さんの知人)
やがて関係は、周囲の知るところとなる。
「2人の関係は、社内で気づかれるようになりました。他社の記者や、取材先にも知られるほど。注意した人に、屋良さんは、『もう絶対に手は出さない』と誓っていました。
しかし、ずるずる関係は続いた。本社にも発覚し、A子さんは辞めざるをえない雰囲気となって退職。屋良さんも当時の奥さんにバレ、頭を丸めて、しばらく自転車通勤させられていました」(沖縄タイムスOB)
A子さんとその元夫はどうなったのか。沖縄県内に住む元夫を訪ねたが、「お話しすることはありません」と語るのみ。A子さんは、「体調を崩している」(前出・A子さんの知人)といい、締切りまでに本誌の取材には応じてもらえなかった。
普天間基地の辺野古沖移設反対や、在日米軍の再編を掲げる屋良氏。だが驚くべきことに、米軍基地に関わる収入を得ていたというのだ。
「2010年から2015年のあいだ、屋良氏は、北谷町内にある米軍軍人向けの物件を所有。賃料収入を得ていた」(県政関係者)
いまも北谷町にある3階建てのその賃貸住宅の前には、海兵隊員とその家族が住む。米軍関係者の所有を示す「Yナンバー」の車が停まっており、軒先には海兵隊のマークがあった。所有している会社(H社)は、沖縄市の屋良氏の自宅住所に登記されている。
不倫の事実と、米軍軍人住宅経営の件について、5月10日、国会内で屋良氏を直撃した。
−−A子さんと不倫関係にあったと聞きますが?
「いや~それは、私はまったく……認識しておりません」
−−H社は、自宅に登記されているが?
「私の会社ではないです」
だがH社の代表となっている女性に話を聞くと、「私は屋良の再婚相手の娘です」と言う。あらためて事務所に問い合わせると、「事務所の態勢が整っておらず、申し訳ありませんが期日までの回答はいたしかねます」と答えた。
屋良氏が選挙で獲得したのは、約7万7000票。説明が待たれる。
(週刊FLASH 2019年5月28日号)