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テレビ・スポーツ中継これが原価だ(2)サッカーワールドカップ編

社会・政治 投稿日:2016.05.06 10:00FLASH編集部

テレビ・スポーツ中継これが原価だ(2)サッカーワールドカップ編

写真:AFLO

 

 オリンピックと並ぶビッグイベント、サッカーW杯の放映権料も高騰している。特に、日本が初出場を果たした1998年から2002年の日韓開催への膨らみ方は異常ともいえる。いったい何があったのか。

 

「大きかったのは1998年にFIFA会長がアヴェランジェからブラッターに代わったことでしょう。アヴェランジェは、テレビ放映はなるべく多くの人が観られるように、民放ではなく国営放送でという方針を持ち、そのため放映権料が安く抑えられてきた。さらに衛星放送やケーブルなど、放送形態の多様化という影響もありました」(スポーツプロデューサーの杉山茂氏)

 

 2002年大会では、125億円はスカイパーフェクTV!が負担し、JCは60億円強を負担した。スカパーは全64試合を中継、うち24試合は独占だった。

 

「スカパーには有料放送にまだ馴染んでいない日本に一気に根づかせたいという思惑もあって100億円以上も出したが、正直なところ、電通がうまくやったな、という印象がある」(杉山氏)

 

 広告代理店の電通はFIFAから日本向けの放映権販売を受託し、交渉を担当している。

 

「『サッカー不毛の地』といわれたアメリカでの大会(1994年)が大成功したことでサッカーがカネになることが知れ渡ってしまった。大手の代理店が介入するようになり、放映権は競売形式となって、放映権料は常軌を逸した額に膨れ上がっていったわけです」

 

 こう語るのはサッカージャーナリストの藤江直人氏。

 

「電通はW杯だけでなく、FIFA主催試合のアジア向け放映権も握っている。JCなどが払う放映権料も電通を経由してFIFAに納められる。しかし、その手数料などの詳細は一切明らかにされない“ブラックボックス”です。

 

 2010年南ア大会の全世界の放映権料は2700億円、そのうちFIFAは2000億円を得たとされる。その差額はどこへいったのか。FIFAと電通などの周辺企業は完全に伏魔殿と化していますよ」(藤江氏)

 

 2010年、2014年と2大会連続で、民放の収支は赤字だった。

 

「それでもテレビにとってサッカーはキラーコンテンツ。代わりになる番組はなく、赤字になっても局は中継せざるをえないでしょう」(藤江氏)

 

 五輪もW杯も、テレビ局の“チキンレース”が続くのだ。

 

(FLASH+ 2015年12月5日増刊)

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