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なぜベッキーばかり叩かれる? 歴史から見る男女の不倫格差社会・政治 投稿日:2016.04.30 22:00

なぜベッキーばかり叩かれる? 歴史から見る男女の不倫格差

写真:AFLO

 

 大阪観光大学観光学研究所客員研究員の濱田浩一郎氏が、ベッキーの不倫問題について、歴史的な観点から分析する。

 


 

 

 不倫に対する非難を受けて、1月30日から休業中のべッキーが、週刊文春に手紙を書いた。

 

 便箋5枚に直筆で書かれ、「当時の私は好きという気持ちが大きく、周りもみえず、本当に愚かでした」と反省の弁が記されている。

 

 手紙は、所属事務所の社長自らが編集部に届けたというから、なんとか騒動を鎮静化させて早く芸能界へ復帰したいという強い思いが感じられる。だが、それでもベッキーを批判する声は収まらない。

 

 一方、お相手のゲスの極み乙女。の川谷絵音は、4月27日、メンバーと笑顔の写真をTwitterに載せた。もちろん、これに対する批判の声もあるが、ライブで「世間の誰に謝ればいいの?」と言い放つなど、余裕を見せている。

 

 いったいなぜ「不倫両成敗」とならなかったのか。影響力の違いやキャラの違いなど、理由はさまざま考えられるが、私は別の理由があるのではないかと思っている。

 

 歴史を振り返ってみると、不倫は姦通(不義密通)と呼ばれ、江戸時代においては、不倫妻と間男(密通の相手となっている男)は、死罪となる重罪だった。

 

 夫が不倫現場を目撃したときは、妻と間男を殺害しても、罪に問われることはなかった(世が世なら、元モーニング娘。の矢口真里は元夫に斬り殺されていたのだ)。

 

 明治から敗戦期までは「姦通罪」が存在し、既婚女性は不倫すると2年以下の懲役に処せられた。もちろん、その女性と通じた間男も同罪だ。

 

 しかし、既婚の男性が未婚の女と不倫したり妾を持つことは公然と認められてきた。これは家の継続がなにより重視され、しかも戦争が続いた時代の「血統を継ぐ」という考えから来たものだろう。

 

 第2次世界大戦後、日本国憲法に男女平等(第14条)が定められたこともあり、姦通罪は1947年10月に廃止された。だが、日本史上、長きにわたり、夫(男)の不倫は容認され、妻(女)の不倫は断罪される性差別的な状況が続いてきた。

 

 いまでも男が不倫すると「元気だね」と大目に見られるが、女が不倫すると「淫乱ね」「はしたない」と非難される構造があると聞く。姦通罪(性差別)の残滓のような思考が、現代社会に残っているのだ。  

 

 想像をたくましくすると、川谷絵音が休業しないのは、その影響も多少はあるのではないか。

 

 2016年は、この「ゲス不倫」を皮切りに、狩野英孝、乙武洋匡、桂文枝、とにかく明るい安村、宮崎謙介、石井竜也……と不倫報道が相次いだ。私が見るところ、いずれも一過性で終わりそうである。やはり女性だったベッキーだけが一人損をしている気がする。

 

 不倫報道が続くなか、4月から、林真理子原作の不倫ドラマ『不機嫌な果実』が放送中だ。この作品には、女の目から見た不倫が生々しく描かれている。

 

 32歳の麻也子は、結婚して6年め。

 

《着替えようとして、麻也子はふと自分の肌の美しさに見惚(ほ)れた。そして女盛りの自分を抱かない夫への恨み、人妻がもつルールのために、他の男に触れさせることの出来ない理不尽さを思ったのだ。あれから八カ月がたち、麻也子は二人の男と交わった》

 

 おそらくだが、この文章を読んで多くの男性は不快感を覚えるのではないか。それは、女が不倫してはいけないと、世の男性の多くが思い込んでいるからだ。

 

 ちなみに、この小説が映画化された1997年、宣伝コピーが公序良俗に反するとして、電車の中づりが拒否されている。

 

 そのコピーとは、「夫以外の男とのセックスは、どうしてこんなに楽しいのだろうか。」だった。そのときから20年たっても、世の男性優位はまったく変わっていない。

 


 

(著者略歴)

濱田浩一郎(はまだ・こういちろう)

 1983年生まれ、兵庫県相生市出身。歴史学者、作家、評論家。現在、大阪観光大学観光学研究所客員研究員。現代社会の諸問題に歴史学を援用し、解決策を提示する新進気鋭の研究者。著書に『日本史に学ぶリストラ回避術』『現代日本を操った黒幕たち』ほか多数

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