夏の参院選を終え、「ポスト安倍」を狙う政治家たちの序列にも変化が。そこで本誌は、ポスト安倍候補たちについて、アメリカとの貿易交渉で必要な「英語力」を検証した。
《小泉進次郎 ワシントン英語スピーチ「人口減少は日本のニューフロンティア」》
英語学習誌「CNN ENGLISH EXPRESS」8月号の表紙に、こんなタイトルが躍った。米国・ワシントンのシンクタンク「CSIS(戦略国際問題研究所)」で、小泉氏がおこなったスピーチだ。CSISのYouTubeチャンネルで動画を見ると、小泉氏が堂々と英語でスピーチしている。
だが、はたしてこの英語、専門家から見てどうなのか。米国出身で4カ国語を操るコメンテーターのケビン・クローン氏に判定してもらうと、100点満点で90点とかなりの高評価だ。
「発音は、本人が『ジャパングリッシュ』と笑いを取っているように、日本人の発音です。でも、外国人が聞き取れる発音だし、講演後、英語で質疑に応じている。
英語は事実上の国際語。当然、日本のトップも英語は話せたほうがいい。サミットなどの国際会議の雑談で蚊帳の外となれば、目もあてられませんから」
続いて、ほかの候補たちの英語力についても、講演や質疑応答の動画をもとに、ケビン氏が採点した。
「河野(太郎)外相は、発音は米国発音に近く、いちばん聞き取りやすい。ただ、アピール力で小泉氏がちょっと上。88点です。
岸田(文雄)さんは、発音はきれいですが、原稿を読み上げているだけで、質疑応答は通訳まかせ。アピールできていません。70点といったところでしょうか。
安倍(晋三)総理の英語演説は、すごく準備をして、ジェスチャーも練習したのが見て取れます。世界に日本をアピールできている点は評価できます。75点です」
判定不能は、「令和おじさん」として人気急上昇中、ポスト安倍筆頭候補の菅義偉官房長官だ。
「英語を話せないですよね。5月に訪米した際も、ポンぺオ国務長官の前で手持ち無沙汰でした。まるっきり英語ができないのは、日本のトップとして厳しいです」
次のページでは、ケビン氏が採点した政治家たちの英語力と、経歴を紹介する。アメリカとの交渉で、手持ち無沙汰でいいわけがない。あきらめるな、勉強しよう。