「もはやポエムを通り越してコント。サンドウィッチマンやアンジャッシュのような、“すれ違い” ネタのようです。サンドウィッチマンの富澤たけしさんのように、『ちょっと何言ってるかわかんない』と言いたくなります」
小泉進次郎・環境大臣(38)の答弁、通称 “進次郎ポエム” にツッコむのは、『声に出して読みたい日本語』の著者で、明治大学文学部教授・齋藤孝氏だ。
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「いち議員と大臣では、立場が違う。いままで『発信力』を重視しすぎるあまり、『質問の本質をとらえて答える意識』が足りなかったのかもしれません。
大臣が行使する権力には、責任がともなう。その重大さを、あらためて国民が認識したことには意義があります」
さっそく齋藤氏に、“ポエム” を評価してもらおう。
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●ポエム1:「30年後の自分は何歳かな」
《答弁内容》
9月17日、環境相としての記者会見で、福島第一原発の除染廃棄物問題を問われ……。
記者(※以下記)「最終処分場の検討が進んでいない現状・見通しについて、小泉大臣の見解をいただきたいと思います」
進次郎氏(※以下進)「これは福島県民の皆さんとの約束だと思います。その約束は守るためにあるものです。全力を尽くします」
記「何か具体的に、今しようと思っていらっしゃることは?」
進「私の中で30年後を考えたときに、『30年後の自分は何歳かな』と発災直後から考えていました。だからこそ私は、健康でいられれば、30年後の約束を守れるかどうかという、その節目を見届けることが、私はできる可能性のある政治家だと思います」
《齋藤氏の評価》
「『約束』『節目』『可能性』など、夢のあるような、誠実そうな言葉が並びますが、現実感がない。だからネット上で、『ポエム』と揶揄されてしまった。『具体的に』と聞かれているのに、答えに具体性がまったくなく、コミュニケーションとして成立していません。
大臣は、具体的な案について明言できないときもあります。しかし、こんな回答ばかりでは、『逃げ』『ごまかし』と、とらえられても仕方ありません」(齋藤氏・以下同)
(週刊FLASH 2019年10月15日号)