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過去最大級の「台風19号」台風の目も巨大化する

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2019.10.10 16:53 最終更新日:2019.10.10 16:53

過去最大級の「台風19号」台風の目も巨大化する

8日0時の台風の目(画像・CIRA/RAMMB)

8日15時の台風の目(画像・CIRA/RAMMB)

 

 台風19号「ハギビス」の動きが、アメリカでも注目されている。現地報道では、「カテゴリー5のスーパータイフーン・ハギビスが週末の日本を狙っている」といったものだ。

 

 台風19号の勢力はハリケーンに使われるカテゴリーの最大レベル5に匹敵し、スーパータイフーンと呼ばれている。今年カテゴリー5まで発達した低気圧は、ハリケーンドリアンに始まり、これで4つ目。

 

 台風とハリケーンはどちらも発達した熱帯低気圧のことで、位置によって呼び方が変わり、わずかな基準が違うだけだ。なお、ハギビスとは、フィリピンのタガログ語で「スピード」という意味である。

 

 

 アメリカで台風19号が注目を集めているのは、その急発達ぶりにある。気象予報士の白戸京子さんがこう話す。

 

「10月6日の日曜日に、中心付近の最大風速が20メートル、中心気圧が996hPa(ヘクトパスカル)だったものが、月曜夜9時の時点で、中心付近の最大風速55メートル、中心気圧915hPaとなりました。

 

 西半球で24時間の間にここまで急発達したのは、2015年のハリケーン・パトリシアと同じレベルです。19号の勢力の強さがうかがい知れます」

 

 仮に925hPa未満で日本に上陸した場合、過去の記録1位となる。これまで上陸時の中心気圧がもっとも低かった第2室戸台風(1961年)が925hPaで、以下、伊勢湾台風(1959年)929hPa、台風13号(1993年)930hPaとなる。

 

 もうひとつ、勢力の強いときだけに見られる「台風の目」の変化が専門家の話題となっているという。

 

「台風の目の外側にある雲が、さらに外側にできた雲に吸収されたため、当初直径10キロ弱だった目が、急に大きくなったのです。アメリカではピンホールからシナモンロール、ドーナッツになったなどと例えられました」(白戸さん)

 

 台風の規模が大きいと上空のジェット気流に影響を与え、ゆくゆくはアラスカやカナダ、米国西海岸の天気に影響する。

 

「2009年には、日本に上陸した台風が数日かけてカリフォルニアまでやってきて、雨や風をもたらし、農作物などに被害を出したことがありました。今回の台風19号は、海の向こう側でも軽視していられない状況なんです」(同)

 

 台風19号については、気象庁も強い警告を発している。最新の台風情報に注視してほしい。

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