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東京・南麻布にカジノで遊ベる「米国領ホテル」があった!
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2019.11.23 11:00 最終更新日:2019.11.23 11:00
「ホテルのロビーは、大理石が敷き詰められた豪華な造りで、調度品も一級品ばかりでした」
そう興奮気味に話すのは、20代後半のキャバ嬢・A子さん。彼女が言うホテルとは、東京の一等地、港区南麻布4丁目にある「ニュー山王ホテル」のことだ。
キャバ嬢を興奮させたこのホテルだが、ある事情を抱えた特殊な存在だ。
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「在日米軍の施設で、利用できるのは、軍人と軍属のみ。建物は地上7階、地下1階で、部屋数は149室。レストランやバーラウンジのほか、プールや会議室などを完備。米国政府の要人が来日した際、宿泊施設として使われることもあります」(全国紙記者)
なぜ、そんなホテルにA子さんが入れたのか?
「エスコートしてくれたのは、私が働いている店の常連のお客さん。彼は米軍の関係者で、『東京で日本人が入れない場所に連れていってあげる』と口説かれて……」
米軍関係者とともにホテルに入ったA子さんが、まず驚いたのは、売店だった。
「免税店があって、ラルフローレンやコーチなどのブランドものの鞄や衣料品が、3割から4割安く買えたので、奮発しました。ただ施設内は、日本の信販会社のクレジットカードが使えませんでしたね」
さらに、彼がエスコートしてくれたバーには、カジノがあったという。
「事前に両替した米ドルでメダルを購入し、スロットマシンを楽しみました。日本にあるのは、レバーを叩いて7を揃えるゲームですが、私が遊んだスロットは、フルーツが揃えば、メダルを獲得できるマシンでした。オールフルーツが揃えば、大当たり。5セントからと安いですし、初心者でも気軽に楽しめました。
もうひとつ『ジャックポット』という、お客が注ぎ込んだ総額が当たるタイプのマシンは少し高めで、50セントから。『ジャックポットが出たら50万円ぐらいになるよ』と言われ、頑張ったのですがダメでした(笑)。
結局、熱くなって1万円ぐらい使ったかな。『勝ったら米ドルに換金できる』と聞いていたので悔しかった(笑)」
まるで、ラスベガスで遊んできたかのように、嬉々として話すA子さん。2018年、IR法案は可決されたが、まだカジノが認められていない日本で、お金を賭けられる賭博場が運営されていることに、ある弁護士は苦言を呈する。
「法的には、ここは米国領ですから、もちろん違法ではありません。しかし、日本国内にある他国の大使館で、堂々とカジノを開いている国があるでしょうか。
しかも、『ニュー山王ホテル』は、1983年に建設され、2000年代中ごろに大規模な改修工事がおこなわれました。その際、約1000万ドルが費やされたといわれていますが、建設費、改修費いずれも、日本政府が拠出する『思いやり予算』が原資となっているのです」
日本の首都にある、“米国領” 。まさに、対米従属を象徴する施設だ。
(週刊FLASH 2019年12月3日号)