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実は成果ゼロの「安倍外交」ロシアが北方領土を返すわけがない
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2019.12.20 06:00 最終更新日:2019.12.20 06:00
外交関係の予定が目白押しの、安倍晋三内閣総理大臣(65)。目玉は、12月23日〜25日の訪中だ。「桜を見る会」をめぐる問題が紛糾するなか、“得意” の外交で、失地回復を狙っているのだろうが、じつはこれまで、安倍外交は成果らしい成果を挙げていない。
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今回は、ロシアとの外交がうまくいっていない理由を、イタル・タス通信東京支局長のワシリー・ゴロヴニン氏に解説してもらった。
「安倍首相とプーチン大統領は、これまでに27回も会談して “親しさ” を演出していますが、そのことと、北方領土問題が進展するかどうかは、話がまったく別です。『安倍さんは、北方領土交渉のアプローチを間違えた』と思いますね。
問題は北方領土、ロシア風にいえば『南クリル』ですが、『その島々を日露でどう分けるか』ということではない。歯舞と色丹の『2島先行返還』を言いだしたのは安倍さんですが、ロシアからすれば、『2島なら返還できる』という問題ではない。
北方領土は、『第2次世界大戦に勝利した』という、ロシア国民にとって誇りのシンボルなんです。それを脅かすことは、プーチンには、けっしてできない。その意味で、返還はあり得ません。
安倍さんは、そこを完全に見誤っています。返還に固執すればするほど、打開策を見出せなくなるはずです。たとえばですが、『北方領土をロシア領として認める代わりに、日本人が自由に出入りできる、経済的な特権をもらえる特区を認めてもらう』など、発想の転換が必要だと思います」
(週刊FLASH 2019年12月31日号)